「ガラスの地震対策って何をすれば良いの?」
「迅速な避難行動の為には、何が必要なのか?」
「地震によるケガの危険から家族を守りたい」
地震対策で家具の転倒防止をする人は多いです。しかし、ガラスの飛散防止をしている方は非常に少ないのが現状になります。ですが、ガラスの飛散防止は転倒防止と同じくらい重要な対策になり、自分や家族の身の安全を確保する為には、必要不可欠な対策なのです。
この記事では、なぜガラスへの地震対策が必要なのか、ガラス飛散防止フィルムを使うメリット、使い方、選び方など、各メーカーの比較や口コミ情報をふまえて、全て解説いたします。
読み終わった後は、ガラス飛散対策の重要性を理解することができます。また、ご自宅に合ったガラス飛散防止フィルムを迷わず選ぶことができ、簡単に貼り付けることができますので、重要な地震対策を一歩進めることができます。
●なぜ地震対策にガラスの飛散防止が必要なのか知りたい方
●ガラス飛散防止フィルムについて知りたい方
●ガラス飛散防止フィルムの選び方や使い方が知りたい方
なぜガラス飛散防止対策が必要なのか?

●ガラスの破片によるケガを防止する
●避難経路を確保して迅速な行動をする
●飛散したガラスの片付けによるストレスを回避する
ガラスの破片によるケガを防止する
地震による衝撃で、窓や棚のガラスが割れると、破片が床一面に広がります。その場合、ガラスの破片がどこにあるかがわからない状態になり、ガラスを踏んで足をケガする可能性が、非常に高くなります。
災害時のケガは平常時とは、深刻さが違います。満足なケガの治療ができないまま、次第に悪化して取り返しのつかない状態になることも珍しくありません。また、足のケガが行動力を奪い、迅速な避難が困難になるといった問題も発生してしまいます。
避難経路を確保して迅速な行動をする
ガラスの破片が飛散すると、たとえケガをしなくても、室内の行動が一気に制限されてしまいます。ガラスの破片を踏まないかおびえながら慎重に行動する必要があるため、迅速な避難対応は難しくなります。
急いで屋外へ避難をする場合、持ち出す荷物を用意するのも時間がかかってしまいます。避難経路を確保するためには、ガラスの破片は非常に厄介な存在であり、飛散は絶対に避けたい状況になります。
飛散したガラスの片付けによるストレスを回避する
在宅避難の場合、家の中の危険を取り除くことが最優先になります。ガラスが飛散すると、まずは破片の片付けが必要になります。大型地震の場合、ガラスの飛散が広範囲に広がり、どこまでを掃除すれば良いか判断が難しくなります。
特に停電が発生した場合は、周りが暗い状況の中、小さな破片を探し回らなければならない為、大きなストレスがかかります。このような状況を防ぐため、ガラスの飛散防止は非常に重要な地震対策と言えるのです。
ガラス飛散防止フィルムの選び方

●ガラス部分のサイズを測る
●ガラス飛散防止フィルムの厚みを確認する
●ガラス飛散防止フィルムを貼る位置 内張り・外張り?
●飛散防止フィルムを貼り付けるガラスの素材を確認する
●ガラスの飛散だけじゃない?日常で得られるこんな効果
ガラス部分のサイズを測る
ガラス飛散防止フィルムを選ぶうえで一番大事なのは、ガラスのサイズを測ることです。縁の部分は含めず、ガラス部分の幅と高さを測る必要があります。ガラスのサイズ=ガラス飛散防止フィルムのサイズとなりますので、選ぶ際に大きさを間違えないように注意が必要です。
実際は、窓より少し小さめのサイズのフィルムを貼るため、サイズが大きい場合は、購入後にカットが必要になります。
ガラス飛散防止フィルムの厚みを確認する
ガラス飛散防止フィルムの厚みは、耐久力を意味します。地震対策としては、あまり意識する必要はありませんが、不審者が自宅に入らないようにする防犯対策としては、非常に効果を発揮します。
不審者の侵入時に、耐久性の高いフィルムを装着していると、窓を割って侵入するのに時間を要するため、周りの住人が気づいたり、不審者が侵入を諦めたりするため、防犯力という意味では重要になります。
ガラス飛散防止フィルムを貼る位置 内張り・外張り?
ガラス飛散防止フィルムには、室内側に貼る内張りと、屋外側に貼る外張りがあります。内張りの特徴は、種類豊富な商品があることです。様々なデザインがあったり、目隠しやUVカット等、飛散防止以外にも日常で役立つ効果がある場合が多いです。現在、お店で販売されているほとんどのものが内張りの仕様になっております。
一方、外張りの特徴は、耐久性や対候性がすぐれていることです。太陽光による熱や湿気に非常に強いので、一度貼り付けると、長期間使用することができます。
飛散防止フィルムを貼り付けるガラスの素材を確認する
ガラスには様々な種類があります。通常よく見かける真っ平なガラスもあれば、少しざらざらしたような擦りガラスや等間隔に網が中に入っているガラスもあります。このようなガラスに対しては、特殊用のガラス飛散防止フィルムが必要になります。
特殊用は、通常のガラス飛散防止フィルムに比べて粘着力が強く、接地面が少なくても強力に固定できる仕様になっております。通常のガラス飛散防止フィルムを選ぶと、すぐにはがれてしまいますので、注意が必要です。
ガラスの飛散だけじゃない?日常で得られるこんな効果
ガラス飛散防止フィルムには、飛散防止以外にも様々な効果があります。それらは緊急時以外の日常で最も効果を発揮します。
UVカット
ガラス飛散防止フィルムがUVカット仕様となっており、人間の肌はもちろん、家具や壁紙の日焼け防止にも効果を発揮します。
目隠し
ガラス飛散防止フィルムが屋外からの目隠しの役割を果たし、室内のプライバシーを守ってくれます。
難点は、こちら側からも、外が見えないこと。全てに使用するのではなく、絶対に見られたくない場所に使うのがベストです。
遮熱・断熱
ガラス飛散防止フィルムが屋外の熱を遮ってくれる為、室内に熱がこもりにくくなります。夏はエアコンがよく効き、冬は室内の熱を屋外に放出するのを防ぎます。
ガラス飛散防止フィルムの使い方

●【水貼りタイプ】の使い方
●【テープタイプ】の使い方
【水貼りタイプ】の使い方
ガラス飛散防止フィルムを、水を使用して貼り付ける方法です。貼り付けには、水の入った霧吹きとゴムベラを使用します。まず、霧吹きでガラスに水を吹きかけていきます。貼り付ける部分全体に等間隔に吹きかけて全体を濡らしていきます。その状態で、ガラス飛散防止フィルムを貼っていきます。この時にできる限り、中に水泡が入らないように注意が必要です。
貼り付けたら、残っている細かい水泡をゴムベラを使用して外へ押し出していきます。水泡がなくなったら完成になります。もし一回でうまくいかない場合は、何度でも挑戦できます。気温差で端の方が剥がれる可能性もありますので、定期的にチェックして貼り直しを実施しましょう。
【テープタイプ】の使い方
ガラス飛散防止フィルムを、付属のテープを使用して貼り付ける方法です。フィルムの裏面に粘着シールがついており、剥離紙をはがして窓に貼り付けることができます。ガラスの一番上から順に貼ってい行く方が失敗しにくいです。空気が入らないようにヘラで抑えながら貼り付けることで、きれいな仕上がりになります。
水貼りタイプに比べて、簡単に貼れますので、初心者にオススメです。しかし、何度も貼り付けし直すと粘着力が落ちるので、その点は注意が必要になります。
ガラス飛散防止フィルムの使用上の注意点

●ガラスの種類を確認すること
●ガラスとフィルムの隙間に異物を入れないこと
ガラスの種類を確認すること
ガラスの種類によっては、貼り付けができない場合があります。例えば、ガラスの表面が凸凹していたり、網が入っている場合だと、通常の水貼り仕様の飛散防止フィルムが使用できない可能性が高いです。知らずに商品を購入してしまうと、せっかく購入したのに使えないといった事態に陥ります。
そのため、商品を購入する前に、貼り付けるガラスの種類を必ず確認して、対応しているものを選ぶことが大切です。
ガラスとフィルムの隙間に異物を入れないこと
ガラス飛散防止フィルムは対象物に隙間なく貼ることが重要になります。隙間ができたり、極端に斜めに貼ったりすると、本来の効果を発揮しない場合がありますので、注意が必要です。
もし、うまくできなかった場合は、貼り直しが必要です。装着に少しコツが必要なので、初心者の方は、一回で完璧にやろうと思わず、何度でもチャレンジするつもりで挑戦する方が良いです。
ガラス飛散防止フィルムのメーカー比較

各メーカーのスペックを比較しました。主要メーカーのニトムズに関しては、同じ商品で種類違いがありましたので、同じメーカー内で比較しています。
| ニトムズ 食器棚 | ニトムズ 凸凹面 | ニトムズ 平滑面 | ニトムズ 窓ガラス | |
|---|---|---|---|---|
| 写真 | ![]() | ![]() | ||
| サイズ | 32×180cm | 48×180cm | 48×180cm | 20×820cm |
| 厚み | 0.07mm | 0.2mm | 0.07mm | 0.07mm |
| 色 | クリア | クリア | クリア | クリア |
| 材質 | ポリエステル | ポリエステル | ポリエステル | ガラス |
| 貼り方 | 水貼り | 水貼り | 水貼り | テープ |
| 対応不可 | 擦り・網入りガラス | 網入りガラス | 擦り・網入りガラス | 擦り・網入りガラス |
| その他 | UVカット99% | UVカット99% | UVカット99% | UVカット99% |
| ノムラテック | カインズ | 和気産業 | アサヒペン | |
|---|---|---|---|---|
| 写真 | ![]() | ![]() | ![]() | |
| サイズ | 46×185cm | 32×185cm | 46×185cm | 92×180cm |
| 厚み | 不明 | 0.05mm | 0.05mm | 0.01mm |
| 色 | クリア | クリア | クリア | クリア |
| 材質 | ポリエステル | ポリエステル | ポリエステル | ポリエステル |
| 貼り方 | 水貼り | 水貼り | 水貼り | 水貼り |
| 対応不可 | 擦り・網入りガラス | 擦り・網入りガラス | 擦り・網入りガラス | 擦り・網入りガラス |
| その他 | なし | UVカット99% | UVカット99% | UVカット99% |
| リンテックコマース | HOUDDY | KTJ | PROTEALL | |
|---|---|---|---|---|
| 写真 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| サイズ | 90×92cm | 90×1500cm | 90×1000cm | 90×300cm |
| 厚み | 0.13mm | 0.1mm | 不明 | 0.01mm |
| 色 | クリア | クリア | シルバー各色 | デザイン各種 |
| 材質 | ポリエステル | PET | PVC | PET・PVC |
| 貼り方 | 水貼り | 水貼り | 水貼り | 水貼り |
| 対応不可 | 擦り・網入りガラス | 擦り・網入りガラス | 擦り・網入りガラス | 擦り・網入りガラス |
| その他 | UVカット99% | UVカット96% | UVカット目隠し断熱 | UVカット 目隠し |
ガラス飛散防止フィルムの材質の違いは、下記のとおりです。
【ポリエステル】
最も一般的に使用されている、コストパフォーマンスに優れる素材。柔軟性と透明性のバランスが良いが、熱収縮に弱い為、長直射日光が当たる窓では、端が浮いてくる可能性があります。
【ガラス】
他のどの素材より、圧倒的に強度が高い。素材自体の重量が重い為、初心者の使用はあまりお勧めしません。家を建てる段階で、業者様に依頼するのがベスト。価格は高い。
【PET:ポリエチレンテレフタート】
ポリエステルによく似ているが、透明度・耐久性に優れます。紫外線のカット性能が高く、長寿命なので、長く使用できる素材となります。
【PVC:ポリ塩化ビニル】
柔軟性があり、使いやすい素材。価格が安く、ガラスへの貼り直しが何度でもできるので、初心者にピッタリの素材になります。ただし、紫外線にとても弱く、数年で経年劣化が発生します。
ガラス飛散防止フィルムの口コミとは

良い口コミ

ガラスの地震対策として、購入しました。出窓2枚に使用したのですが、思っていたよりも簡単に貼れましたので、良かったです。飛散防止はもちろんですが、UVカット仕様の商品を購入した為、日差しを感じながらも、暑さを半減することができて、とても満足しています。

素人の私でも、意外と簡単に貼ることができました。シート自体は薄いのですが、張りがあって質感がしっかりしているように感じました。高い透明度なので、貼った後の違和感が全くありません。これで飛散防止ができると考えると、すごく安心感があります。
悪い口コミ

飛散防止フィルムを貼るのが、難しくて何度も貼り直しをしました。最終的にキレイに貼ることができたのですが、本当に効果があるのか少し不安です。

貼り付けが難しいです。特に、ガラスに貼ったときに中に気泡がたくさん入ってしまい、ヘラで一つ一つ押し出していくのが、すごく時間がかかってしまいました。
ガラス飛散防止フィルム以外にもこんな地震対策

●転倒防止突っ張り棒
●転倒防止プレート
●L型金具
●ベルト止め
●耐震マット
●開き止め防止
転倒防止突っ張り棒

転倒防止突っ張り棒は、家具の天井とお部屋の天井を突っ張らせて、家具を固定する転倒防止対策です。鉄製の棒で強力に突っ張るので、家具をがっちり固定することができ、地震の揺れに非常に効果的です。また、壁や天井を傷つけずに使用できます。マンションなどの賃貸契約でも安心して使用することができます。
転倒防止プレート

転倒防止プレートは、タンスや食器棚の底部分に挟んで使うグッズです。スロープ状の形をしており、底に差し込むことで家具の重心が壁側に傾き、前方に倒れるのを防ぎます。市販品は1M〜2Mの長さで販売されていることが多く、必要に応じてハサミでカットして使うことができます。
L型固定式

L型固定式は、タンスと壁を固定する転倒防止グッズです。壁や家具との間に挟みこんで両面テープで固定。付属のクッションが、地震の際に揺れを強力に吸収します。壁や家具に負担を掛けずに設置するため、安心して使用できることも魅力の一つです。簡単に設置できて効果が高い分、少し価格が高めになります。
ベルト止め

ベルト止めは、テレビに使う転倒防止グッズです。テレビと床面をつなぐようにベルトを固定し転倒を防ぎます。テレビにはねじ止め、床面には専用のジェルで貼り付けて固定するため、地震の揺れを吸収し地震に備えます。ベルトに少し余裕があり、対象物を動かしたり、持ち上げたりすることができます。掃除の際に邪魔にならない点がポイントです。
耐震マット

耐震マットは対象物の底面に貼って使う転倒防止グッズです。粘着ジェルが、地震の揺れを吸収して家具の転倒や破損を防ぎます。耐震マットは一度貼り付ければ、長期間接着可能です。ほこりや劣化で粘着力が落ちた場合には、水洗いで復活します。
扉開き防止

扉開き防止は家具の扉に使用します。地震の際、家具の中身が勝手に飛び出ないようにする地震対策グッズです。扉開き防止の設置方法は、家具内側の天板に本体を、扉側には受けの部品を装着します。地震の揺れを感知すると、扉開き防止本体の爪が、自動で受けの部品に引っかかり、扉が勝手に開くことを防止します。これにより、中身が外に出ることを防ぎ、被害を最小限に抑えることができます。普段はいつも通りの扉として使えるので邪魔にならないので、安心して使用できます。
まとめ

ガラス飛散防止フィルムについて理解が深まりましたでしょうか。なぜガラス対策が必要なのか、商品の選び方から使い方。スペック比較から口コミまで徹底解説しました。地震時のケガや事故を防ぐ、避難経路を確保する、安心した在宅避難をするためには、必要な対策になりますので、ぜひ実施して頂けると嬉しいです。











コメント