「避難所ってなんだろう?」
「どのような状況になったら避難所を利用するの?」
「避難所では、どのような生活をおくるの?」
地震などの災害時、家屋の倒壊や火事など、在宅避難ができない場合、避難所を利用することになります。避難所は普段利用することもない為、どこにあるのか、どのような場所なのか、分からなくて不安も多いと思います。
この記事では、避難所について徹底解説します。避難所の場所や避難所での生活など、実際の状況に即した内容をわかりやすく説明します。
●避難所について知りたい方
●避難所を利用する時の判断基準が知りたい方
●避難所生活について知りたい方
なぜ避難所が必要なのか?

●そもそも避難所って何?どのようなときに利用するのか
●一時避難場所と避難所の違いとは
そもそも避難所って何?どのようなときに利用するのか
避難所とは、地震や洪水被害などの影響で、自宅にいることが極めて困難な方が避難する場所になります。例えば、津波が接近していたり、家屋倒壊の恐れがある場合、自宅に留まることは大変危険な行為になります。そのようなときは、自治体が運営する避難所へ移動して危険をやり過ごすことが必要です。
一時避難場所と避難所の違いとは
避難場所には、「一時避難場所」と「避難所」の2種類あります。「一時避難所」とは、災害の被害で自宅に危険がある場合、一旦の避難場所として利用する場所です。主に大きな公園や学校のグラウンドなど、周りに建物がない広い場所が選ばれます。一方、「避難所」とは、一時避難をした被災者が災害の影響で自宅に戻れない方が、長期間宿泊する場所になります。数日~長ければ1か月以上の滞在をする方もいます。避難所では、毛布や食事など、生きる上での最低限の支給があり、何とか生きられる状況を作ることができます。
出典:文部科学省
避難所のメリットとは

●避難所ではどんな恩恵があるの?
●政府からの支援品が届く
●近くの人から情報収集が可能
★避難所は在宅避難ができない人のための避難場所になります。そこでは、食事や毛布等、人間が生活するための最低限の備蓄品が整っている為、何とか命をつなぐことができます。なので、もし在宅避難ができない場合は避難所を利用しましょう。
避難所ではどんな恩恵があるの?
避難所では、被災者が必要最低限の生活ができるように、備品を備蓄しています。例えば、食事や水のエネルギー補給、毛布やカイロなどの体温調節等、命をつなぐための生活をすることができます。また、備蓄品で足りない分は政府からの支給品を活用し、被災者へ配布します。被災者はこれらの支給品を活用しながら、自宅に帰れる日まで、耐え忍ぶ形となります。
政府からの支援品が届く
各避難所には、政府が依頼した様々な支給品が届きます。被災した地域の近隣から、食事や水などの支援を頂き、被害を受けた地域の避難所へそれらを配給します。避難所にいる人たちへ配布される形となりますが、十分な量を得られることは少なく、特に被災直後だと、支援が来ない場合もあり得ます。避難所に行くとしても、充分な備蓄品を持って向かうべきでしょう。
近くの人から情報収集が可能
避難所は他人との共同生活となります。ストレスに感じる部分でもありますが、災害情報を得る手助けになる場合もあります。「余震が収まってきた」や、「政府の支援が本格化してきた」等、自分では得られない情報も聞くことができます。また、被災者という同じ状況の中で、不安な気持ちを共有できるため、精神的な安定を得られる場合もあります。
避難所での生活

●避難所の受付へ向かう
●避難場所の割り当てと荷物のチェック
●避難所での生活とは
★避難所では、見知らぬ大勢の人が共同で生活しています。そのため、決まったルールに基づいて日々行動しなければなりません。また、避難所は共助と言って、助け合いの心が大事になります。周りのみんなが快適に過ごせるように協力できる部分は協力して共に乗り越えましょう。
避難所の受付へ向かう
避難所について一番初めにすることは受付で必要事項を記入することです。そこでは、避難所を利用する方のフルネーム、持病を持っている方はいないか、ペットの有無などを記載します。持病があったり、大きなケガをしている人は、一般の方とは別の場所を割り当ててもらうこともあります。また、名前のリストは、安否確認にも使用できますので、必ず記入して利用するようにしましょう。
避難場所の割り当てと荷物のチェック
受付が修了したら、実際に避難する場所へ案内されます。避難場所にはそれぞれ使用できるスペースが区切られており、自分の使える場所が決まっております。場所を把握したら、そこで自分の持ち物をチェックしましょう。必要なものは足りているのか、補充しなければならないのか?確認が必要です。他人との共同生活の為、他の人のスペースや通路に荷物や備品が飛び出すことがないように注意しましょう。
避難所での生活とは
避難所は他人との共同生活なので、生活ルールが決められております。照明に関しては、朝6~7時ぐらいに点灯し、夜は9~10時頃に消灯します。消灯した後は、他人の迷惑にならないように、大声で話したり、懐中電灯やランタンの使用は控えましょう。食事は一日3回あります。支給場所まで取りに行く必要があるため、必ず時間通りに向かいましょう。その他、トイレは自由に使用できますが、混んでいることが多いです。あとは基本的に自由時間ですが、もし手が空いている場合は運営の手伝いをするようにしましょう。
避難所の利用をどのように判断するのか

●屋外避難の判断とは
●一時避難場所へ避難
●避難所へ避難
●応急危険度判定とは
★災害発生から避難所迄はこのような順序をたどって行動が必要です。この手順を参考にして、いざというときに備えましょう。
■災害発生時、在宅避難が難しい場合
⇒家屋が倒壊しそう、火事が近い、ガスのにおいがする、ライフライン断絶
■一時避難所へ避難
■避難所へ避難
■応急危険度判定とは
屋外避難の判断とは
地震による避難の方法は大きく2種類あります。自宅で過ごす「在宅避難」か、屋外の避難所で生活する「屋外避難」になります。基本的には在宅避難を推奨しますが、地震の被害状況や備蓄の状況によっては、屋外避難を余儀なくされます。例えば、津波が迫っている場合や近隣の家屋で火事があった場合、また、緊急性は低くても、自宅のドアが開きにくい、ガスのにおいがするなどの状況でも屋外避難が必要です。
一時避難場所へ避難
屋外避難を決めたら、まずは一時避難所へ移動しましょう。一時避難所は大きな公園や学校のグラウンドを指定されている場合が多いです。多くの方が避難場所として利用していますので、可能であれば、現状把握と情報収集をしましょう。スマホやラジオで災害情報を確認したり、また、周りの人とコミュニケーションを取り、今後の避難行動を決めましょう。
避難所へ避難
一時避難所で情報収集を終えたら、自宅に帰るか避難所へ行くのか判断が必要です。依然、自宅に危険がある場合は、避難所での生活を検討しましょう。避難所は学校の校舎や体育館、公民館などが指定されています。
応急危険度判定とは
応急危険度判定とは、被災した建物や家屋に危険がないかどうかの判断をする作業です。主に建築士や役所の方が判定します。避難所生活の中で、いつ自宅に戻れるのかと不安になる場合もありますが、この応急危険度判定をクリアすれば、自宅に戻っても問題ございません。逆に判定がクリアできない場合は自宅に戻れないので、しばらく避難所生活が必要です。
避難所生活の注意点とは

●近くの人との関係を良好に保つ
●エコノミー症候群を避ける
●共助の精神を持つ
●避難所生活は決して快適ではない
★避難所生活の注意点は下記になります。下記内容に注意しながら避難所生活を進めましょう。
■隣の人とトラブルを起こさない
■エコノミー症候群を避ける
■可能な限り共助の気持ちを持つ
■避難所生活は決して快適ではない
近くの人との関係を良好に保つ
避難所での生活はいわば他人との共同生活です。そのため、近くの人とトラブルが発生する場合があります。避難所生活をできる限りストレスなく過ごすためには、周りとの関係性を良好に保つ方が良いでしょう。他者とトラブルが発生すると、嫌がらせを受ける場合もありますし、隣にいるだけでストレスがかかるので、注意が必要です。逆に関係を良好に保てば、情報交換ができ、今後の避難も適切な行動がとれるようになるでしょう。
エコノミー症候群を避ける
避難所では、エコノミー症候群などの災害関連死に注意しなければなりません。災害関連死とは、地震の揺れや、それによって引き起こされる二次災害以外の被害の事で、主にストレスによる精神面の不安や避難生活による体調の不良が原因で発生します。
避難所では、同じ姿勢で過ごすことが多いので、エコノミー症候群に注意が必要です。エコノミー症候群とは、締め付けられた血管に血栓ができてしまう病気です。エコノミー症候群になると、血液中にある血栓が血管を伝って脳へ移動し、最悪の場合は脳梗塞で死に至る可能性があります。このような状況を避けるため、避難所では、定期的に体を動かしたり、ストレッチをして血流改善に努めることが必要です。
共助の精神を持つ
共助とは、他者と協力しあう、助け合いの精神の事です。災害時はこの共助が非常に重要になります。特に避難所では、多くの避難者が集まっているため、管理するための人出が慢性的に不足している状態です。自分に余裕があれば、避難所の運営側に回り、共助の精神で助け合うことが必要になります。避難所は、与えられるだけの場所ではないということを覚えておきましょう。
避難所生活は決して快適ではない
避難所生活は、在宅避難ができない人々を助ける意義のある場所ですが、決して快適に過ごせるわけではありません。支援物資は常に不足気味ですし、他者と同じ空間で過ごす為、プライベートもありません。トイレも多くの人が利用するため、とても衛生的とは言えない状況です。そんな中、長期間過ごすというのは、大きなストレスがかかります。なので、できるだけ災害に対する備蓄や準備をして、在宅避難ができるように災害に備えましょう。
避難所生活以外の避難行動とは

●二次災害から身を守るには?
●屋外で大きな揺れに襲われたら?
●本当に必要な持ち物は何?
●大切なペットとはどう避難する?
●なぜハザードマップの事前確認が重要なのか?
●移動手段は歩き?それとも車?
二次災害から身を守るには?

避難中は、最初の揺れだけでなく「二次災害」への警戒を絶対に怠ってはいけません。
火災、建物の倒壊、土砂災害、津波といった二次災害は、本震そのものと同じくらい命の危険を伴います。煙の匂いがしたら火元から遠ざかる、ひび割れた建物やブロック塀には近づかない、崖や斜面のそばは避けて通るといった行動を徹底し、常に周囲の状況を注意深く観察することが避難の鉄則です。
屋外で大きな揺れに襲われたら?

屋外で強い揺れを感じたら、即座に「落下物がない開けた場所」へ移動し、頭を守ってください。ビル街などでは、看板、窓ガラス、外壁などが落下してくる危険性が非常に高いためです。カバンなどで頭を保護しながら、建物の壁際から離れ、公園や広場などの中央で姿勢を低くして揺れが収まるのを待ちましょう。
強い余震が続くことも想定しておくことが大切です。「まず頭を守り、落下物から離れる」ことが屋外での最優先行動となります。
本当に必要な持ち物は何?

避難時の持ち出し品は、「命と健康の維持に直結するもの」に絞って、リュック一つに収まる量に厳選すべきです。
荷物が多すぎると迅速な避難の妨げになり、両手が使えないことで転倒などの危険性が増してしまいます。「水・食料・常備薬」の基本セットに加え、「携帯トイレ・衛生用品」「靴」「懐中電灯・モバイルバッテリー」、そして子供のための「安心アイテム(お菓子やおもちゃ)」などを準備しましょう。
避難グッズは「量より質」を重視し、本当に不可欠なものだけを軽装で持ち出すことが重要です。
大切なペットとはどう避難する?

ペットを飼っている場合、原則として「ペットと一緒に避難(同行避難)」します。災害時にペットを家に残していくと、その後の救出は非常に困難になり、離れ離れになる可能性が高いためです。普段からケージに慣れさせておき、ペット用の食料や水、常備薬も準備しておきましょう。
ただし、避難所によってはルールが異なるため、事前に自治体の情報を確認しておくことが大切です。ペットも家族の一員として、日頃から一緒に避難するための準備をしておく必要があります。
なぜハザードマップの事前確認が重要なのか?

安全な避難ルートを知るために、ハザードマップの事前確認は絶対に必要です。地図上では安全に見える道でも、災害時には土砂崩れや浸水の危険があるかもしれず、ハザードマップはその地域の「災害カルテ」の役割を果たします。
自宅や学校、職場の周辺で、地震による倒壊や火災の危険度が高いエリア、津波や土砂災害のリスクがある場所を把握し、それらを避ける避難ルートを家族で複数決めておきましょう。事前にリスクを把握し、安全な避難計画を立てておくことが、命を守る上で極めて重要です。
移動手段は歩き?それとも車?

災害時の避難は、「徒歩」が原則です。車での避難は大規模な交通渋滞を引き起こし、救急車や消防車など緊急車両の通行を妨げてしまいます。また、道路の損壊で行き場を失う危険もあるため、特別な事情(高齢者や負傷者の搬送など)がない限り、車は使用せず、必ず自分の足で避難を開始してください。
緊急時の移動手段は徒歩であると心に決め、歩きやすい靴を備えておくことが大切です。
まとめ

今回は、避難所について解説しました。避難所とは、在宅避難ができない方が利用する最終のセーフティネットです。避難所には、たくさんの人が避難しており、常に支援物資の不足や運営者の人手不足が発生しております。自分や家族の安否も気になる部分ではありますが、余裕があれば、共助の精神で周りの方と助け合うことが必要になります。また、避難所での生活は決して快適な場所ではありませんので、災害のための備蓄を進めて、できるだけ在宅避難ができるように努めましょう。


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