地震対策の【転倒防止グッズ】全7種類を紹介!|家具を固定して避難経路を確保しよう

地震対策×転倒防止

「転倒防止グッズの種類がたくさんあってどれを選べばいいかわからない」

「うまく家具を固定することができるだろうか」

大きな地震のニュースを見ると、何も対策をしていないことに少し不安がよぎります。いざ調べてみようとホームセンターやインターネットで商品を探してみると、驚くほどたくさんの転倒防止グッズがあって選べないと感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、元ホームセンター店員として14年間勤務してきた私が、転倒防止グッズを種類別に紹介。全部で7種類に分けられる代表的なグッズの「特徴」から「使い方」まで、独自の視点で分かりやすく解説していきます。

この記事を読むと、様々な転倒防止グッズが全て同じように見えていたあなたでも、きっちり7つに分類することができますよ。

この記事はこんな方にオススメ

●何から地震対策を始めれば良いか、わからない方
●転倒防止グッツで、どれを選べばよいかわからない方
●転倒防止グッズで、どんなことができるのか知りたい方

地震対策で重要なことって何?

転倒防止グッズで被害を最小限に、避難経路を確保

地震対策の中でも、家具の転倒防止が特に重要視される理由は、家族の「命」に直接関わる重大事項だからです。

家具が地震の揺れで倒れる場合、おそらくあなたは真っすぐそのまま前向きに倒れることをイメージされると思いますが、実際は違います。地震は一回の揺れであらゆる方向へ動きます。その変則的な動きが家具や小物を予想していない方向へ飛ばすのです。背の高いタンスや食器棚があなたにとびかかってくるイメージです。そのような被害に合わないように、転倒防止対策が必要不可欠なのです。

なぜ家具の転倒防止対策が必要なのか

●①人間への被害を防ぐ (ケガの防止)
●②物への被害を防ぐ (破損の防止)
●③避難経路を確保する (命を守る)

①人間への被害を防げる(ケガの防止)

地震によるケガの原因の多くは、家具の転倒や落下によるものだと言われています。特に、就寝中にタンスが倒れてきたり、リビングでテレビが飛んできたりすれば、大ケガに繋がりかねません。

また、小さなケガであっても避難時に満足に動けなかったり、悪化して取り返しのつかない状態になる可能性もあります。家具を固定することは、家族を危険な凶器から守るための最も基本的な対策となるのです。

②物への被害を防げる(破損の防止)

転倒防止対策は物自体の破損を防ぐ意味もあります。例えば、揺れの大きな地震の場合、テレビや置物など、高価なものが次々と倒れて壊れていきます。人は無事だったが、物が大量に破損して大きな損害が発生してしまったという場合もあります。

また、その後の家での避難生活でも、重要な家電製品や調理器具などが壊れて使えない場合、できることが限られてしまいます。そのようなことを回避するためにも転倒防止対策は非常に重要になります。

③避難経路を確保できる(命を守る)

地震の被害に合ったときに一番大事なことは避難経路を確保することです。 地震には余震や二次災害が発生する危険性があり、家屋倒壊の恐れや火事が発生した場合は迅速な避難行動が必要になります。

転倒防止対策を怠ると、家じゅうの家具が床・壁・扉に倒れこみ、出口までの避難経路をふさいでしまいます。結果、逃げ遅れてしまい命を落とすというケースが後を絶たないのです。

7種の転倒防止グッズで、地震に備える

これが転倒防止グッズの7種類!

●転倒防止ポール
●転倒防止プレート
●L型固定式
●ベルト止め
●耐震マット
●扉開き防止
●飛散防止フィルム

転倒防止ポール

家具を天井に突っ張って固定し、転倒を防ぎます。設置が簡単にできて、なおかつ強力な転倒防止効果を得られる人気のグッズです。

家具側のハンドルを回すと、ポールが天井に向かって伸び、家具を押さえつけるように強力に固定します。天井に突っ張りきったところで、上部のネジを回すと補助的な抑えの役割を果たします。上下のパッドが、家具や天井を広い面で抑えているので、どちらにも傷をつけずにすむのです。

初心者の第一歩の転倒防止対策にピッタリの商品です。

地震対策の定番商品はコレ!

転倒防止プレート

転倒防止プレートは、タンスや食器棚の底部分に挟んで使うグッズです。スロープ状の形をしており、底に差し込むことで家具の重心が壁側に傾き、前方に倒れるのを防ぎます。

市販品は1M〜2Mの長さで販売されていることが多く、必要に応じてハサミでカットして使うことができます。

さらに、突っ張りポールと組み合わせることで効果が倍増します。壁側に傾いた状態で天井まで突っ張るため、非常に強力な固定が可能になります。

家具の底に挟みこむだけ!

L型固定式

L型固定式は、タンスと壁を固定する転倒防止グッズです。壁や家具との間にクッションがあり、地震の際に揺れを吸収します。そのため、壁や家具に負担を掛けずに転倒防止をすることができます。

接着は両面テープで貼り付けます。家具や壁に跡が残らない仕様になっていますので、安心して貼ることができます。簡単に貼れて効果が高い分、少し価格が高いです。

転倒防止対策で一番強力な方法とは?

ベルト止め

ベルト止めは、テレビに使う転倒防止グッズです。テレビと床面をつなぐようにベルトを固定し転倒を防ぎます。ベルトに余裕があるため、少し動かしたり、持ち上げたりできますので、掃除の際に邪魔になりません。

テレビには専用のネジで固定します。床面の接着には粘着ジェルで固定し、地震の揺れを吸収します。ベルトでつなぐことによって、地震の揺れによるテレビの転倒を防ぐことができます。大きな地震の際、テレビが人に向かって飛んでくることもありません。

掃除のときに邪魔にならない転倒防止?

耐震マット

耐震マットは対象物の底面に貼って使う転倒防止グッズです。粘着ジェルが、地震の揺れを吸収して家具の転倒や破損を防ぎます。耐震マットは一度貼り付ければ、長期間接着可能です。ほこりや劣化で粘着力が落ちた場合には、水洗いで復活します。

初心者でも簡単対策!

扉開き防止

扉開き防止は家具の扉に使用します。内側に装着することによって、地震の揺れを自動で感知して扉が勝手に開くことを防止します。普段はいつも通りの扉として使えるので邪魔になりません。

取り付けには少しコツが必要です。まず家具の天井裏に本体をネジで固定します。次に扉の裏側に受け部材を同じくネジで装着します。扉を閉じたときに本体の爪が反対側の扉の受けに引っかかる位置に調整ことが大切です。

食器棚の中のお皿を守る!

ガラス飛散防止フィルム

飛散防止フィルムは、ガラスが床に飛び散ることを防ぐ防災グッズです。地震の揺れで窓ガラスや食器棚のガラスが割れると破片が床一面に広がり、ケガの原因となってしまいます。このフィルムを貼ることで、ガラスが飛び散ることを防ぎます。

フィルムを貼るためには、水の入った霧吹きを使います。ガラスに水を吹きかけ、表面張力を利用してフィルムを貼り合わせます。気泡が残った場合は、へらを使って外へ押し出します。

何度でも貼り直せるので、安心して作業ができます。

窓ガラスってどうやって対策するの?

転倒防止グッズはここで買える

転倒防止グッズはここで買える

●ネット通販
●ホームセンター
●家電量販店
●イオンの日用品売り場

①ネット通販

豊富な種類と価格帯から選べ、口コミで第三者の意見を確認できることが強みです。また、忙しい人でも自宅で購入できるため、必要と感じたときにすぐに行動できることも魅力の一つです。ただし、実物を手に取ることができない為、粗悪品や模倣品が混ざるリスクもゼロではありません。また、思っていたものと違うという可能性もありますので、事前に調べることが大事になります。

② ホームセンター

実際に商品を手に取り、大きさや質感を確認できる安心感が魅力になります。また、店員に相談して自宅に合う製品を選びやすいのも強みです。ただし、店舗によって品揃えに差があり、欲しい商品が置いていない場合もありますので、一気に揃えたい場合や、たくさんの種類から選びたい場合は、大型店舗に行くことをオススメします。

③ 家電量販店

家電製品を購入するタイミングで転倒防止グッズを一緒に検討できる点が魅力です。最近では、防災売場も拡大傾向にあり、売場に専任の担当者を配置する店も増えてきました。ですが、ホームセンターと比べると、商品の種類や在庫量は見劣りします。担当者も知識が浅い場合が多いので、自分で選ぶことを前提として来店しましょう。

④イオンの日用品売り場

日用品売り場や防災コーナーで販売しています。普段の買い物のついでに揃えられるのが最大の利点。ただし種類は限られ、特に大型家具向けの本格的な転倒防止グッズはあまり扱われないことが多いです。買い物中に購入の意欲が高まったときにはすぐに行動に移せるので、覚えておきましょう。

進化した転倒防止グッズで、昔より安全・簡単な地震対策

転倒防止グッズの進化ポイントとは

●耐震性能の向上
●日常への配慮
●貼るだけ簡単設置

耐震性能の向上

昔は震度〇〇までという表記があり、揺れが大きな地震の場合では使えないことも多かったのですが、今は当たり前のように、震度7まで対応する転倒防止グッズが多数販売されております。これは、日本が何度も大きな地震を経験し、進化してきたからこその成果であり、今後発生する大きな地震にも耐えうるように成長してきた証なのです。

日常生活への配慮

転倒防止グッズは一度設置すると、地震の当日よりも日常生活で目にする機会の方が多いです。そのため、いかにもな見た目のゴツい耐震グッズは好まれず、少しオシャレで部屋の雰囲気を壊さないものの方が人気が高いです。被災時に効果を発揮するのはもちろんですが、普段の日常でも違和感なく設置できるものが増えています。

貼るだけの簡単設置

耐震グッズの設置の手順が、昔に比べてはるかに簡単になっています。昔は、壁と家具の天井を金具で固定しておりましたが、今は粘着ジェルで貼るだけで設置でき、なおかつ震度7にも耐えられる強度です。普段、仕事や家事で忙しい方でも、短い時間で簡単に設置することができます。また、壁にねじ穴を開ける必要もないので、マンションや賃貸の方にも非常に人気が高いグッズとなっております。

転倒防止グッズだけじゃない、その他の地震対策とは

他にもこんな地震対策があります

●ライフラインを乗り切る「防災対策」
●地震発生後のパニックを防ぐ「情報収集」
●いざというときの「避難行動」

家具の固定は、家の中の安全を守る「守りの対策」です。それに加えて、被災後の生活を乗り切るための、一歩進んだ対策も合わせて確認しておきましょう。

ライフライン停止を乗り切る「防災対策」

大きな地震が発生するとライフラインが断たれることがあります。電気・ガス・水道と今まで当たり前にあったものが使えなくなるのです。その状況を生き抜くためには、しっかりした防災対策が必要になります。

水・非常食、電池・カセットガス、懐中電灯・防災ラジオ、携帯トイレ・救急道具等、普段の生活で必要な食事から緊急時ならではのグッズまで一式取り揃える必要があります。

これらの準備なしに生活することは相当な不自由を強いられる形となり、あなたやあなたの家族に大きなストレスをかけることになります。

②地震発生後のパニックを防ぐ「情報収集」

地震発生時の情報収集はあなたの命を左右する生命線です。災害時は様々な情報が飛び交い、何が正しい情報なのかわからなくなってしまう中、正しい情報元を見つけて情報取得することがあなたの命を助けることになります。

その為に普段から公式情報に触れることが重要になります。例えば、防災アプリをダウンロードする場合、NHKや気象庁が運営しているものを使うことも一つです。また、SNSに関しても、治自体や防災機関を友達登録しておくなど、いざというときに正しい情報を取得することができるのです。

③いざという時の「避難行動」

被災時の避難行動は、私たちの命に直接関係する非常に大事なことになります。普段からいざという時を想定して、どのように行動すれば良いのか考えておくことが重要です。

地震には二次災害がつきものであり、状況によってあなたのとるべき行動が変わります。例えば、大きな地震に被災した場合、通常は自宅での避難生活をすることがセオリーですが、火事や家屋倒壊の恐れがある場合、または津波が迫っている場合は、迅速に屋外に出なければなりません。

当たり前だと感じると思いますが、緊急時は頭が回らず、簡単な判断も下せなくなります。このように、今あなたにどんな危険が迫っているのか、正しく把握して行動すること。普段から災害を想定して行動を決めておくことが自身を守ることに繋がるのです。

まとめ

今回は、地震から家族を守るための家具転倒防止グッズを、種類別に詳しく解説しました。

たくさんの種類があって迷ってしまうかもしれませんが、「どの家具を」「どこで」「どのように固定したいか」を考えれば、あなたのご家庭に最適なグッズがきっと見つかります。
まずは家の中を見渡し、一番危険だと感じる場所から対策を始めてみませんか?

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