テレビが数メートル吹っ飛ぶ?地震で命を守る転倒防止対策|元バイヤーが教える最強グッズ3選

転倒防止

「地震発生時に、一番危険な家具・家電は何だろう?」

「テレビってそこまで大きくないし転倒防止対策いらないのでは?」

「家具や壁に傷をつけずに転倒防止するには?」

テレビが危険だというイメージはあるものの、どうやって転倒防止対策をすれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。以前に比べて、大型テレビを買う人が増加しており、その分テレビの重量も重くなっています。

地震発生時は、揺れによる衝撃でテレビが落下したり、場合によっては数メートル先に吹っ飛ぶ危険性があるため、ぶつかると骨折や打撲、場合によっては死に至ることもあります。このような危険から家族を守るために、テレビの転倒防止は必要不可欠な地震対策なのです。

この記事はこんな方にオススメ

●なぜテレビの転倒防止が必要か知りたい方
●テレビの転倒防止グッズの選べるようになりたい方
●テレビボードや壁を傷つけずに対策したい方

テレビの転倒防止対策をしないリスク

地震発生時のテレビの危険性は多岐にわたります。ここからは、テレビの転倒防止対策をしないとどのような危険が発生するのか説明します。

体にぶつかってケガをする

過去に発生した大規模地震に関する調査によると、地震に関するけがをした原因について、約30~50%の人が、家具・家電の転倒・落下・移動によるものという回答があります。また、グラフには記載されていませんが、阪神淡路大震災では、亡くなった方の約8割が家具・家電の転倒や下敷きによって命を落としています。

地震の揺れによるテレビからの衝撃は、ぶつかって少し痛い程度では済みません。例えば、大人であれば骨折や神経損傷の被害が想定されます。また、体の弱い、乳幼児や高齢者であれば、内臓の圧迫や頭蓋骨骨折が原因による圧死が想定されます。地震発生時にはテレビが凶器になるということを忘れてはいけません。

テレビの下敷きになる

地震の揺れでテレビが転倒することはよくありますが、テレビの転倒は何も災害時にだけ起こるわけではありません。小さな子供がいるご家庭では、子供がテレビを自分で倒したことにより、ケガや死亡をするケースもあります。

国民生活センターが実施した1歳〜5歳の子どもの保護者を対象にしたアンケートで、子供がテレビを転倒させた際の、ヒヤリハットの経験があると答えた人は34.1%と回答がありました。

また、東京都生活文化局の調査では、乳幼児がテレビ転倒の被害に遭った人の、約6割は何の転倒防止対策もしていなかったと回答しています。1歳児の力でも40型のテレビを倒すことができること。また、小さな子供がつかまり立ちをすることで、簡単にテレビの転倒が発生することを忘れてはいけません。

床に液晶の破片が散乱する

テレビが転倒して液晶が割れると、鋭い破片が避難を阻む「凶器」に変わります。破片で足をケガすれば機動力を奪われ、停電時は見えない破片への警戒心から迅速に動けなくなります。津波や火災などの一刻を争う状況では、このわずかな遅れが命取りです。懐中電灯があっても全ての破片は把握できず、掃除にも時間がかかるため、テレビの固定は安全な避難経路の確保にも必要になります。

テレビ自体が破損する

地震でテレビが転倒や落下をすると、当然ながら破損する可能性が高いです。特に震度6以上の衝撃が強い地震の場合は、その傾向が顕著になります。テレビは家電製品の中でも高単価で、できれば買い替えたくないでしょう。家計を圧迫しない為にも、テレビの転倒防止は必要になります。

  • テレビが破損するもう一つのリスクとして、災害情報の取得にも困難を伴います。

スマホで情報収集も可能ですが、貴重な連絡手段の為、できれば充電を温存する方が良いでしょう。停電時であれば話は別ですが、基本的にはテレビを中心に情報収集ができるよう、転倒防止対策でテレビの破損を防止しましょう。

火災発生の危険性

テレビの転倒でなぜ火災が発生するのでしょうか。今まで発生した地震の中で、テレビの転倒や落下が原因で、テレビや他の家電製品の電源コードが傷つき、ショートして火事に発展するという事案が多数発生しています。

また、地震直後にショートしなくても、停電から回復したタイミングで電源コードから火花が出て、火災が発生する場合もあります。これを通電火災と言い、今までの地震で何度も発生してきた現象です。この通電火災を発生させないためにも、テレビの転倒防止対策をしっかり行うことが必要になります。

こんなテレビの設置環境には警戒が必要

画面の大きなテレビ

近年、技術の進歩やテレビの価格が安くなってきたことにより、画面サイズが以前に比べて大きくなっており、その分重量のあるテレビが増えてきています。画面サイズの大きなテレビは、重心が高い位置にあるため、転倒しやすいです。また、地震の揺れが発生した際も、小さいテレビに比べ、大きな衝撃でぶつかってくる為、以前よりも危険度が増しています。そのため、画面の大きなテレビには注意が必要です。

高い位置にあるテレビ

テレビが高い位置にある場合、転倒や落下による衝撃が大きく、危険です。特に、「ハイタイプ」のテレビボードや、「壁面収納」でテレビを配置している場合は、よりいっそうの注意が必要です。転倒による被害が大きい為、しっかりとテレビの固定をする必要があります。

子供・ペット・高齢者には要注意

子供・ペット・高齢者がいるご家庭は、要注意です。テレビが転倒した場合、臓器や骨の弱い彼らでは、胸部が圧迫されて窒息死したり、骨折をする恐れがあります。また、目線自体が低い為、テレビが地震の揺れで飛ばされた場合、頭部めがけてテレビが飛んでくる場合があり、致命傷になりかねません。そのようなことがないように、テレビの転倒防止は必要なのです。

テレビの転倒防止グッズの種類

ジェルマット型

ジェルマットは、テレビの転倒防止対策として、一番簡単にできる対策になります。これからテレビの転倒防止対策を実施したいと考えている方は、ここから始めると良いでしょう。

ジェルマットのメリットは以下になります。

  誰でも簡単に設置できる

  特別な工具や技術が不要

  穴あけ不要でテレビ台や壁を傷つけない

  インテリアを損なわない

  震度7にも対応できる

ジェルマットは、弾力性と粘着性の2つの特性を併せ持つシートの事です。4~10cm角ぐらいの大きさのものが多く、テレビの台座の裏に装着することにより、地震の揺れを抑える効果があります。

ジェルマットはテレビの台座の裏に貼るため、目立ちにくく、インテリアを損なう心配がありません。これは他の転倒防止グッズにはないメリットになります。

  • さらに、ジェルマット型は、ネジや釘を使用しない為、壁やテレビボードを傷つけず、賃貸でも安心して使用することができ、初心者にオススメの対策になります。

一方、ジェルマットはほこりや汚れに弱いです。貼り付ける際は、テレビの台座とテレビボードの両方をきれいに拭いてから装着するようにしましょう。また、1年に1回は定期的なメンテナンスが必要です。テレビ自体を揺らしてみて、強度を確認してください。商品によっては、水洗いで粘着力が回復するものもありますので、そちらを選ぶと長期間使用することができるでしょう。

ベルト・ワイヤー型

ベルト・ワイヤー型はテレビの転倒防止に一番使用されているグッズになります。ベルト・ワイヤー型はテレビとテレビボード、もしくはテレビと壁を、ベルトやワイヤーで繋ぐことによって、転倒を防ぐ商品になります。

以下が、ベルト・ワイヤー型のメリットになります。

  ベルトやワイヤーで繋がっている為、飛んでくる心配がない

  固定方法が多くあるため、設置状況に応じて選択できる

  経年劣化が少なく、長期間使用できる

固定には、粘着シートやネジ止め、テレビボードを挟み込んで固定するクランプ式があります。また、テレビ側には、世界共通のVESA規格というネジ穴がついている製品が多く、その穴を利用してベルトやワイヤーを固定します。

ベルト・ワイヤー型の特徴として、テレビが大きく揺れた場合も転倒や移動を効果的に防ぐことができます。ベルト・ワイヤー型は横揺れには効果を発揮しますが、縦揺れには弱いです。最大限効果を発揮するためにも、ジェルマットと併用することをオススメします。

ポール

ポール型はテレビの転倒防止対策で、一番効果の高い耐震グッズになります。テレビとテレビ台をポールでがっちり固定することで、テレビの転倒を防ぎます。ベルトやワイヤーと違って強度があるため、大きな地震の揺れにも、強い固定力で揺れに対応することができます。反面、テレビの後ろにパイプが丸見えとなるため、インテリアが気になる人には不向きでしょう。

吸盤

吸盤型はテレビの台座を吸盤で上から押さえつけ、テレビボードと固定して、揺れに対抗する転倒防止グッズになります。吸盤の力でがっちり固定する為、大きな揺れにも対応できます。また、設置の条件として、吸盤を抑えるある程度の広さが必要になるため、テレビの台座がある程度広いテレビに使用すると良いでしょう。

テレビの転倒防止グッズの選び方

■耐荷重・耐震性で選ぶ

転倒防止グッズは基本的に耐荷重と耐震性を確認して選ぶ必要があります。耐荷重に関しては、設置する製品の重さを耐荷重がクリアしているのかどうかが焦点となります。テレビの場合は、重量が15~45キロほどなのであまり気にする必要はありません。

  • 耐震性は、震度7に対応しているものを選ぶと良いでしょう。

首都直下型地震や南海トラフ地震等、これから発生する地震は震度7以上の可能性が高い為、最大限耐えられる強度のものを選ぶ必要があります。また、耐震試験でその効果が実証されているグッズを選ぶと信頼性が高く、なお良いでしょう。

■賃貸用にオススメ!穴あけ不要のものを選ぶ

テレビの転倒防止対策は、穴あけ不要で使用できるグッズがたくさんあります。そのため、賃貸にお住まいの方や壁やテレビボードに傷をつけたくないといった方でも取り組むことができます。

例えば、ジェルマットであれば、テレビの台座の裏に装着するだけと安心です。また、ベルトやワイヤー型であっても固定方法を、粘着シートや挟み込んで固定するクランプ式にすれば、壁やテレビボードを傷つける心配がありませんので、安心して取り組むことができます。

■耐用年数で選ぶ

耐用年数が長く、長期間使用できるものを選びましょう。ジェルマットであれば約5年、ベルト・ワイヤー型であれば約10年が目安になります。正確な耐用年数は、製品によって違いますので、確認してみてください。

また、長期間の使用が可能な場合でも、使用環境によって劣化スピードに差がありますので、定期的なメンテナンスを実施して、ゆるみがないか確認をしましょう。特に地震を一回経験した転倒防止グッズは劣化が早まる傾向があります。地震の被害が落ち着いたら、一度全て確認するようにしましょう。

壁掛け金具は地震に強い?

近年テレビの壁掛け設置の需要が増え続けています。見た目や掃除のしやすさがメリットとなりますが、実は耐震という面においても、壁掛けテレビはとても優れています。

壁掛けテレビは、壁掛け金具をネジで壁に打ち込んで、テレビを固定する設置方法ですが、壁掛け金具が壁と強力に固定されているため、大きな地震でもテレビが落下する心配がありません。

  • 特に60インチ以上の大きなテレビを使用している場合は、テレビ台を使用しての設置では危険があります。可能であれば、壁掛け設置を検討するようにしましょう。

耐震依頼性能の高い壁掛け設置タイプですが、施工には技術知識が必要になるため、専門業者にする方が良いです。壁の材質に合わせて、ネジの種類やアンカーという専用の器具も必要になる為、自己判断で設置するのは控えましょう。

テレビの転倒防止ベルトの選び方

テレビの転倒防止グッズの中でも、一番良く使用されているベルト型について、選び方のポイントを解説します。

対応するテレビサイズを確認する

ベルト型の転倒防止グッズを探す際、まずは使用できるテレビの大きさ確認が必要です。商品パッケージに~〇〇インチまでといった記載があるので、自宅のテレビが対応可能かどうかを確認してください。特に粘着テープで固定するグッズの場合、小さなテレビでないと対応できない場合もありますので、注意が必要です。

固定方法を状況に合わせて選ぶ

固定方法を選ぶ際、テレビ側への固定方法と、テレビボードや壁への固定方法を、分けて考える必要があります。

テレビ側へ取り付ける際は、テレビ背面にあるVESA規格というネジ穴を、利用する場合が多いです。

  • VESAとは世界共通の規格で、壁掛け金具を装着する際に利用する、取り付け穴の事です。

VESA規格のネジ穴は、そのままネジで締めることができるため、転倒防止ベルトの固定にも、その穴を利用する場合が多いです。もし、ネジ穴がない場合は、粘着シートで貼り付けるタイプもありますので、そちらを活用しましょう。

  • 相手側への取り付け方法は3種類あります。①粘着シート、②クランプ止め、③木ネジの打ち込みの3つです。

特に人気な固定方法として、クランプ止めという方法があります。クランプ止めとは、テレビボードの天板を挟み込むようにして、ベルトを装着する方法です。他の取り付け方法と比べ、テレビボードや壁に傷をつける心配がなく、なおかつ強力に固定できるため、人気の高い固定方法となっています。

固定箇所は必ず2か所にする

転倒防止グッズの中には、ベルトを1か所で固定しているものがありますが、基本的には、2か所で固定するものを選びましょう。2か所止めの方が、より大きな震度にも耐えられるようになっています。逆に、ベルト固定が1か所だと、固定箇所を支点に、地震の揺れに合わせてテレビが大きく振り子のように動くため、危険が伴います。できれば、2か所止めのグッズを選ぶ方が良いでしょう。

ベルトの素材を確認する

どのベルト素材を選んでも、ある程度の強度はありますが、できればポリエステル製のものを選ぶと良いです。ポリエステルは他の素材に比べて、素材自体の強度が強く、湿気や熱に対しての耐久性が強い素材となります。テレビは継続して熱を発生させる家電です。長期間使用することを想定して、ポリエステル製を選ぶと、経年劣化を抑えることができるでしょう。

テレビの転倒防止ベルト オススメ品3選

元ホームセンターのバイヤーだった視点から、様々な転倒防止ベルトを見た中で、オススメ商品を3つ紹介します。

サンワダイレクト テレビ用転倒防止ベルト

こちらの転倒防止ベルトは、価格とスペックが一番バランスの良い商品になっています。人気のクランプ固定なので、テレビボードや壁を傷つけずに装着することができます。また、固定箇所も2か所あり、強い揺れにも強力な固定力で耐え抜くことができます。

ベルト素材がナイロン製と少し不安がありますが、その分価格が2,000円前後と安く、初心者の方にピッタリの商品になっています。

FORESIA テレビ転倒防止ベルト

こちらの商品の特徴は、耐震強度の高さなります。ベルトの素材が、耐久性の高いポリエステルを使用しており、熱や湿気に強い為、長期間の使用でも大きく劣化することがありません。また、震度7の耐震試験をクリアしているため、公的に信頼性の高い商品になります。一方で、ベルトの固定箇所が1か所になりますので、装着の際は、ゆるみなく強力に固定することをオススメします。

SOSOYOKI 耐震ベルト テレビ用

この商品は、ベルトの固定方法が粘着式となっており、テレビボードにそのままペタっと貼れる仕様な為、手間なく簡単にテレビの転倒防止をすることができます。粘着式だと耐震性に心配があると思いますが、コチラの製品も耐震試験をクリアしており、震度7にも対応できる商品になります。85インチまで対応可能なので、ほとんどのテレビに装着が可能です。

その他の転倒防止グッズとは

  転倒防止ポール

  転倒防止プレート

  L型固定式金具

  扉開き防止金具

  飛散防止フィルム

転倒防止ポール

家具を天井に突っ張って固定し、転倒を防ぎます。設置が簡単にできて、なおかつ強力な転倒防止効果を得られる人気のグッズです。

家具側のハンドルを回すと、ポールが天井に向かって伸び、家具を押さえつけるように強力に固定します。天井に突っ張りきったところで、上部のネジを回すと補助的な抑えの役割を果たします。上下のパッドが、家具や天井を広い面で抑えているので、どちらにも傷をつけずにすむのです。

初心者の第一歩の転倒防止対策にピッタリの商品です。

転倒防止プレート

転倒防止プレートは、タンスや食器棚の底部分に挟んで使うグッズです。スロープ状の形をしており、底に差し込むことで家具の重心が壁側に傾き、前方に倒れるのを防ぎます。

市販品は1M〜2Mの長さで販売されていることが多く、必要に応じてハサミでカットして使うことができます。

さらに、突っ張りポールと組み合わせることで効果が倍増します。壁側に傾いた状態で天井まで突っ張るため、非常に強力な固定が可能になります。

L型固定式

L型固定式は、タンスと壁を固定する転倒防止グッズです。壁や家具との間にクッションがあり、地震の際に揺れを吸収します。そのため、壁や家具に負担を掛けずに転倒防止をすることができます。

接着は両面テープで貼り付けます。家具や壁に跡が残らない仕様になっていますので、安心して貼ることができます。簡単に貼れて効果が高い分、少し価格が高いです。

扉開き防止

扉開き防止は家具の扉に使用します。内側に装着することによって、地震の揺れを自動で感知して扉が勝手に開くことを防止します。普段はいつも通りの扉として使えるので邪魔になりません。

取り付けには少しコツが必要です。まず家具の天井裏に本体をネジで固定します。次に扉の裏側に受け部材を同じくネジで装着します。扉を閉じたときに本体の爪が反対側の扉の受けに引っかかる位置に調整ことが大切です。

ガラス飛散防止フィルム

飛散防止フィルムは、ガラスが床に飛び散ることを防ぐ防災グッズです。地震の揺れで窓ガラスや食器棚のガラスが割れると破片が床一面に広がり、ケガの原因となってしまいます。このフィルムを貼ることで、ガラスが飛び散ることを防ぎます。

フィルムを貼るためには、水の入った霧吹きを使います。ガラスに水を吹きかけ、表面張力を利用してフィルムを貼り合わせます。気泡が残った場合は、へらを使って外へ押し出します。

何度でも貼り直せるので、安心して作業ができます。

まとめ

今回は、テレビの転倒防止対策について解説しました。地震発生時にテレビは凶器に変わり、我々を襲ってきます。その衝撃は、少し痛い程度にはとどまらず、骨折や打撲、最悪の場合、死に至る非常に危険なものです。特に、小さなお子様や高齢者のいるご家庭では、なおさら注意しなければならないでしょう。テレビの転倒防止をすることで、みんなが安心して暮らせる環境を作りましょう。

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