「停電してテレビが見られない」
「スマホの充電は温存しておきたい」
「地域の災害情報はどうやって得られるの?」
災害時には、どのように災害情報を取得すれば良いでしょうか?スマホやテレビは、日常ではとても便利ですが、災害時だとその便利さは制限されてしまいます。停電や通信回線のパンクで思うように使用できなくなる中、どのように情報収集すべきでしょうか?
この記事では、防災ラジオの必要性や機能、オススメの防災ラジオや地震発生時の活用方法まで、徹底的に解説します。なぜ、スマホやテレビではなく、今時ラジオなのか?この記事を読めば、全てわかります。
●災害時にどのような情報収集をすれば良いかわからない方
●スマホやテレビが使えない理由を知りたい方
●防災ラジオでどんな情報が手に入るのか把握したい方
防災ラジオとは


防災ラジオとは ~災害時に役立つ機能が搭載~
防災ラジオとは、一般のラジオに防災機能が付与されているラジオの事です。通常のラジオ機能に加えて、LEDライトやSOSサイレンなど、災害時に役立つ機能や、多彩な充電方法等、災害による緊急時に活躍する様々な機能が一つにまとまっているラジオになります。
防災ラジオと一般ラジオの違い ~豊富な充電方法と多彩な防災機能~
| 防災ラジオ | 一般ラジオ | |
|---|---|---|
| 充電機能 | 乾電池 手回し充電 ソーラー充電 USB充電 | 乾電池 電源コード |
| 防災機能 | LEDライト SOSサイレン | なし |
| 耐久性 | 防水機能 防塵機能 耐衝撃機能 | なし |
| スマホ充電機能 | あり | なし |
防災ラジオは災害時でも使用できるように様々な防災機能や耐久性を有しています。例えば、災害時の停電を想定して、手回し充電やソーラー充電等の充電方法が搭載されていたり、避難行動時にラジオの落下や雨で壊れないように、耐久性も高くなっています。
防災ラジオって災害時に本当に必要なの?


スマホやテレビで充分では? ~防災ラジオは停電時に必須~
スマホやテレビがあるから防災ラジオは必要ない。このように考えている方も多いのではないでしょうか?最近ではラジオ自体の利用率も縮小傾向で、普段からラジオを聴いているという人もかなり少なくなっていると思います。ですが、緊急時の情報収集という点においては、防災ラジオはとても役に立つツールとなります。
■停電時でも使用することができる
■どんな状況でも充電が可能
■正確な情報をスピーディに取得できる
例えば、停電時にテレビが使用できない状況の中、スマホの充電が切れた場面でも、防災ラジオがあれば、スマホの代わりに災害情報を取得することができます。防災ラジオを起動するには乾電池が必要ですが、仮に乾電池を使い切ってしまったとしても、手回し充電やソーラー充電等、緊急の充電方法があるため、停電時でも安心して使用することができます。
また、災害時は携帯基地局の倒壊の影響で、回線がパンクする場合があります。そのため、インターネットの通信状況が悪くなり、スマホが上手く使えない場合もあります。防災ラジオに関しては、インターネット回線とは違い、特殊なラジオ電波を使用しているため、災害状況に左右されずに配信を続けることができます。
インターネットラジオで問題ない? ~スマホの充電は温存がベスト~


最近では、インターネットラジオといって、スマホでラジオを視聴することができます。そのため、防災ラジオは必要ないと考える方もいますが、災害時はできる限りスマホの充電は温存することをオススメします。スマホは情報収集のほかにも、家族や友達との安否確認や連絡手段にも活用できます。いざというときにスマホの充電がなく、連絡が取れない状況は避けたいです。情報収集はスマホを使用せず、できる限り防災ラジオに任せる方が良いでしょう。
また、災害時にインターネットラジオを控えた方が良い理由は下記になります。
■停電時にスマホの充電を温存できる
■インターネットの通信状況に左右されない
■最速で情報が手に入る
携帯の基地局が倒壊したり停電が発生すると、インターネットがつながらない状況が発生します。その場合、インターネットラジオの使用ができなくなりますが、防災ラジオは停電や通信状況に左右されずに、情報収集をすることができます。
また、ラジオ局に地震の被害が及んだとしても、ラジオ局は防災に対する長い歴史があるため、すぐに配信を整えられる環境が整っています。そのため、災害時でも安定した配信を行うことができます。
ネットやテレビの情報だけで良い? ~ラジオは地域情報が手に入る~
ネットやテレビの情報は、普段の生活では便利ですが、災害時では防災ラジオの方が役に立ちます。下記が、防災ラジオの情報が優れている点です。
■正しい情報が手に入る
■情報の鮮度が高い
■地域に即した情報が手に入る
防災ラジオの情報が最も優れている点は、鮮度の高い正しい情報が手に入ることです。ラジオは音声のみの配信なので、映像を準備する必要がなく、テレビよりも臨機応援に正しい情報を迅速につたえられるという魅力があります。また、SNSと違い、情報の裏取りをラジオ局が行っている為、正しい情報が配信されています。
また、防災ラジオは地域に即した情報を取得することができます。例えば、避難所の場所や病院、スーパーの開設情報等、私たちの生活に密着した市町村単位の情報を得ることができます。一方テレビは、全国的かつ総合的な情報を繰り返す傾向がありますので、本当に被災者が欲しい、情報を得ることができないのです。
避難所で借りればいいのでは? ~他人を当てにせず自分で準備~


ラジオは自分で購入してまで必要なのでしょうか?確かに、避難所ではラジオを無償提供していたり、販売していることもありますが、避難者全員に配布できる保証はどこにもないのが現状です。災害時の情報収集は今後の方向性を決める重要な行動です。屋外避難時には必ず防災ラジオを持参するようにしましょう。
防災ラジオを持参すべき理由は下記になります。
■自分のタイミングで視聴できる
■人づての情報は誤って伝わる場合がある
■気兼ねなく使用することができる
周りの人からラジオを借りたり、教えてもらった情報を鵜呑みにすることはオススメしません。借りたラジオだと、自分が情報収集をしたいときにすぐ使用できないため、情報収集に遅れが発生します。また、人づてで聞いた情報はSNSと同様に、個人的な見解が入る余地があります。過剰な意見や誤情報に惑わされる可能性もありますので、防災ラジオは自分のものを使用しましょう。
防災ラジオのメリット5選


ラジオ機能以外に多くの防災機能を搭載 ~防災時に役立つ機能が満載~
防災ラジオはラジオ機能以外に、災害時に役立つ様々な機能があります。
■多彩な充電機能
■LEDライトやSOSサイレンなどの防災機能
■スマホ充電に使えるモバイルバッテリー機能
■衝撃や雨に強い、耐衝撃・防水機能
例えば、防災ラジオには照明機能が搭載されています。防災ラジオ自体を懐中電灯代わりにすることによって、夜間でも屋内外の地震による被害状況を、スムーズに把握することができます。特に自宅の場合だと、地震の揺れにより瓦礫やガラスが散乱している可能性が高く、停電で照明がない状況ではケガの恐れがあります。そのため、照明は一つでも多くあると良いでしょう。
また、モバイルバッテリー機能付きの防災ラジオを選べば、スマホの充電が無くなった場合でも防災ラジオから電気を給電することができるため、連絡手段が途切れることもありません。このように防災ラジオには様々な機能が搭載されており、災害時にとても活躍する防災グッズなのです。
ネット回線を気にせず使用できる ~特殊なラジオ電波で災害に強い~


災害時はインターネットにつながらない可能性があります。原因は2つで、一つは大勢の人が一気にインターネットへアクセスして基地局の回線がパンクすること。もう一つは、基地局やデータを送信する有線が、地震の影響で破損してしまうことです。
反面、ラジオの場合は、一方通行な配信の為、回線がパンクすることがありません。また、電波を無線で飛ばす為、地震の被害による影響が出ない為、基地局が無事な限りは配信を継続することが可能です。
正しい情報を受け取ることができる ~スマホの情報はデマに注意~
ラジオはスマホと比べて、正しい情報を受け取ることができます。スマホは、SNS等、個人の感想や見解が大いに含まれた投稿内容なのに対し、ラジオは得た情報を一度精査して、正しいものだけを配信しています。そのため、ラジオの情報は信頼性の高い、正しい情報を案内しています。
また、スマホの情報は情報過多で何が正しいのかわからない場合があります。過度なデマや誤情報が発生する場合もある為、不安を冗長させたり、正しい避難行動の妨げになったりします。
全体情報と地域情報どちらも取得 ~AM・FM放送を使い分ける~
防災ラジオの大きな特徴として、全体的な情報から地域に即した情報まで、様々な情報を得ることができます。全体的な情報から自分が置かれている立場を客観的に捉え、地域情報を確認することにより自分の今後とるべき行動を決めることができます。
| AM放送 | FM放送 | |
|---|---|---|
| 配信範囲 | 全国 | 県・市町村単位 |
| ノイズ | 多い | 少ない |
| 内容 | 【総合的な情報】 地震の震度や震源 地震に対する政府の見解 各種注意報や警戒情報 | 【地域のローカル情報】 避難所の場所や物資の状況 近隣の病院や施設の開設状況 ライフライン復旧の情報 |
全体情報に関しては、AM放送が適しています。地震の震度や震源、地震に対する政府の見解や、各種注意報等が配信されます。一方FM放送では、避難所の開設や病院の混雑状況等、県や市町村単位の情報を得られます。どちらも必要な情報となるため、場面によって切り替えて必要な情報を得るようにしましょう。
避難生活の娯楽としても ~ラジオ番組で心をリラックスさせる~
避難生活は想像以上に大きなストレスがかかります。プライバシーのない他者との共同生活、先行き不透明による漠然とした不安等、ふとした瞬間に精神的に追い詰められることもあります。そのようなときにも防災ラジオはおすすめです。音楽番組やトーク番組等を聞くことによって、心をリラックスさせることができ、避難生活に潤いを与えてくれます。
防災ラジオの機能6選


多彩な充電方法 ~どのような状況でも使用できる~
防災ラジオには充電方法が複数あります。それぞれの充電方法による特徴をまとめました。
| 手回し充電 | ソーラー充電 | USB充電 | 乾電池 | |
|---|---|---|---|---|
| メリット | 停電時使用可 | 停電時使用可 | 充電が楽 | 停電時使用可 |
| デメリット | 手が疲れる | 晴れの日のみ | 電気が必要 | 備蓄が必要 |
| 手軽さ | × | △ | ◎ | 〇 |
| 充電スピード | △ | × | 〇 | ◎ |
防災ラジオを使用する際、地震で停電したときは乾電池を使うようにしましょう。充電する必要がなく、停電時でも素早く使用できるためです。また、乾電池が無くなってしまった場合、天候が晴れていればソーラー充電、緊急で使用したい場合は手回し充電で電力を蓄えましょう。少し手間がかかりますが、停電時でも充電できる点が魅力です。平常時は、USB充電で充電すると良いでしょう。
LEDライト付き ~停電時の安全確保と迅速な行動に~


LEDライト機能はほとんどの防災ラジオに搭載されている必須機能になります。以下がLEDライト機能の魅力ポイントになります。
■地震直後のスムーズな現状把握ができる
■地震の揺れで破損したガラスや食器の片付けに
■在宅避難時の生活照明として
■普段使いのブックライトとして
LEDライトには、懐中電灯タイプとランタンタイプがあります。懐中電灯タイプが、一極集中の照射なのに対し、ランタンタイプは広範囲に淡い光を放ちます。それぞれ状況にあった使い方をすることが必要です。
懐中電灯タイプは、地震発生直後に活躍します。例えば、地震の揺れが収まった後、停電した状況の中で、自宅の状況確認や家族の安否確認をスムーズにするために使用します。また、窓ガラスや食器の破片が散乱している場合、照明がないとケガの恐れがあり、片付けにも時間がかかってしまいます。
一方、ランタンタイプは避難生活に活躍します。片付けがひと段落して、家族会議をしたりご飯を食べたりするときに周り全体が見えるため、大変重宝します。また、切迫した状況の中、家族の顔が見えることによって、精神的に安定する効果もあります。
SOSサイレン付き ~救助隊員に居場所を知らせる~
SOSサイレンは、救助隊に自分の居場所を知らせるための緊急機能です。例えば、倒壊した家屋の中で、生き埋めになっている場合、救助隊になかなか気づいてもらえない場合があります。そんな状況ではSOSサイレンが活躍します。大音量のサイレンを鳴らし、救助隊に居場所に気づいてもらいましょう。緊急時は体力が落ちて、声が出ない場合もありますので、この機能があれば安心です。
耐衝撃・防滴機能 ~災害環境でも丈夫で壊れない~


防災ラジオは地震の被害環境の中で使用する為、できるだけ衝撃に強いものがおすすめです。防災ラジオを避難行動時に落としたり、瓦礫にぶつけたりが想定されるため、簡単に破損する作りだと使用するうえで不安になります。防災ラジオの四隅にラバーがついていたり、ハンドルの軸が太く本体も頑丈なもの等、耐衝撃性に強い防災ラジオを選びましょう。
防水機能に関しても重要です。防災ラジオに搭載されている防水機能は主に下記の2つになります。
| IPX3 | IPX4 | |
|---|---|---|
| 防水機能 | 上部から60°以内の散水 | あらゆる方向からの飛沫 |
| どんな雨に耐えられる? | 通常の雨 | 強風を伴う豪雨 |
IPX3等級の防災ラジオは、通常の雨には耐えられますが、台風や強風を伴う大雨だと破損の恐れがあります。少し価格が高くなりますが、IPX4等級の防災ラジオを選ぶようにしましょう。IPX4等級であれば、屋外の雨で破損する心配はありません。池や川に水没させると破損の原因になりますので、注意が必要です。
ワイドFM対応 ~AM放送をクリアな音質で視聴~
ラジオ全般に置いて、ワイドFM対応機種と未対応のラジオがあります。2014年から始まったワイドFMですが、今販売されているほとんどのラジオには基本的に搭載されています。ただ、古いラジオを持っている方、また、中古品を購入された方は一度確認をオススメします。ワイドFMの特徴は以下になります。
| ワイドFM | |
|---|---|
| 配信範囲 | 県単位 |
| ノイズ | 少ない |
| 内容 | 【総合的な情報】AM放送と同じ 地震の震度や震源 地震に対する政府の見解 各種注意報や警戒情報 |
ワイドFMとは、全国的な災害情報を配信するAM放送を、ノイズの少ないFM放送の形式で配信する放送の事です。AM放送は、配信範囲は全国と広範囲ですが、ノイズが発生するというデメリットがありました。ワイドFMを活用すれば、視聴者はノイズの少ないきれいな音質でラジオを聞くことができます。ラジオの配信は聞き逃すと再確認ができません。聞こえやすいワイドFM対応のラジオを準備しましょう。
イヤホン・スピーカー付き ~周囲への配慮と情報の共有~


イヤホンやスピーカー機能は、視聴環境を整えるために必要不可欠です。イヤホンの特徴は、周囲への配慮ができることです。避難所では、他者との共同生活の為、邪魔にならないようにイヤホンによるラジオ視聴が推奨されます。特に夜間に視聴する場合は、寝ている方もいらっしゃいますので、注意が必要です。
一方、スピーカーの特徴は情報の共有になります。在宅避難時に家族が集まっている場所で、災害の情報を視聴するときに、スピーカー機能があれば、音声が聞こえやすく、内容の把握がしやすいです。家族へ個別に説明する必要もない為、情報共有が非常に楽になります。また、ブルートゥース付きのスピーカーであれば、音楽やYoutubeを聴くこともできる為、普段使いにも重宝します。
防災ラジオの選び方の注意点


容量の大きいものを選定する ~防災ラジオは基本つけっぱなし~
防災ラジオは災害時、ほぼ一日使用することが想定されます。それは、災害情報が経過時間によって、配信内容が変化し続けるものだからです。災害時は情報収集が重要です。できる限りラジオをつけっぱなしにできるよう、容量の多い防災ラジオを選びましょう。確認する点としては、満充電や乾電池の使用でどれぐらいの時間使用できるのか。50時間前後の使用時間があれば、充分でしょう。
操作が簡単で直感的に使用できる ~パニック状態でも迷わない~
災害時は基本パニック状態で、平常時よりも判断能力が落ちます。そのため、防災ラジオもシンプルな仕様のものを選んだ方が良いでしょう。防災ラジオで一番ストレスを感じる部分は周波数のチューニングです。チューニングには2種類あり、周波数を自動で設定できるシンセチューニングを選びましょう。
| シンセチューニング | アナログチューニング | |
|---|---|---|
| 周波数の合わせ方 | ボタン式 | ダイヤル式 |
| 選曲の方法 | 自動選曲 | 手回し選曲 |
| 周波数表示 | デジタル表示 | アナログ表示 |
アナログチューニングの場合、周波数を合わせるために、ミリ単位のダイヤル調整が必要になります。そのため、高い集中力と細かな動きが必要になり、避難時の疲れやストレスがある状況ではあまりオススメできません。
シンセチューニングであれば、上下のボタンで周波数を自動調整してくれるため、選曲が楽になります。災害時は疲れや焦りがあることを考慮すると、デジタル式のシンセチューニングの方が適しているでしょう。
ラジオは複数台持つべき ~状況によって使い分ける~
防災ラジオは屋内と屋外で求められる機能が違います。そのため、屋内用と屋外用で防災ラジオを複数個、用意することをオススメします。
| 屋内用 | 屋外用 | |
|---|---|---|
| 形状 | 指定なし | コンパクト |
| 重量 | 指定なし | 軽い |
| 頑丈さ | 指定なし | 耐衝撃・防水機能 |
| 必要な機能 | LEDライト機能 SOSサイレン スピーカー機能 | イヤホンジャック |
例えば、避難所などの屋外で使用する場合は、持ち運びが簡単な軽量コンパクトな防災ラジオを選びましょう。避難時は、荷物が多くなり、かばんが重くなります。移動の際に余計な体力を使わないように軽量のものを選びましょう。また、周りに人がいる状況でラジオを使用することが多い為、イヤホンジャックのある防災ラジオを選びましょう。
在宅避難時の屋内であれば、LEDライトやSOSサイレン等、防災機能が充実したものを選びましょう。LEDライトがあれば、停電時でもすぐに地震被害の状況把握ができますので、迅速な避難行動が可能です。また、SOSサイレンは、家屋が倒壊した場合、救助隊に音で居場所を知らせることができ、命の確保に繋がります。さらに、スピーカー機能があると家族間で災害情報を楽に共有できるでしょう。
防災ラジオのおすすめ品紹介


元ホームセンターのバイヤーだった視点から、様々な防災ラジオを見た中で、一番のオススメ防災ラジオを紹介します。正直、この商品一択ではないでしょうか?
ソニー ポータブルラジオ ICF-B300


この防災ラジオには、必要な機能が全て搭載されています。屋内用・屋外用のどちらも対応できる為、防災ラジオ迷ったときは、ぜひ検討してみてください。
■手回し充電・ソーラー充電・USB充電・乾電池の使用が可能
■AM・FM・ワイドFMの視聴が可能
■衝撃に強い日本製、IPX4の防水性能で強風の大雨にも耐える
■スマホ充電もできるモバイルバッテリー機能
■イヤホンジャック・特大スピーカー搭載
▼付属品:Type-cケーブル・microケーブル・ハンドストラップ・非常笛・キャリングポーチ


1点惜しい部分として、この防災ラジオには、SOSサイレンが搭載されていません。ですが、付属品として、ストラップにつけられる非常用の笛が同封されています。この笛がSOSサイレンがわりとなりますので、必ず装着するようにしましょう。
以下の表が、充電の使用時間になります。
| 手回し充電 (1分間) | ソーラー充電 (1時間) | USB充電 (4時間) | 乾電池 (単3×2本) | |
|---|---|---|---|---|
| AM放送 | 約61分 | 約49分 | 約36時間 | 約90時間 |
| FM放送 | 約41分 | 約32分 | 約30時間 | 約77時間 |
| LEDライト点灯 | 約15分 | 約10分 | 約20時間 | 約50時間 |
基本的には、乾電池での使用をオススメします。他の充電方法に比べて、使用時間が非常に長く、数日つけっぱなしにしてても問題ないレベルです。また、一番普及されている、単三乾電池2本で動かすことができるため、備蓄もしやすいと思います。
電気が使える状態であれば、USB充電も良いと思います。USB充電は4時間で満充電となりますので、毎日もしくは、1日おきに充電するようにしましょう。ACアダプターは別で必要です。
防災ラジオは自治体が販売している? ~緊急時には自動で起動~
防災ラジオの一種に自治体が配布しているラジオがあります。これは通常の防災ラジオとも違う木機能がついています。自治体の防災ラジオでは、緊急防災無線が発生した場合、その放送をラジオから聞くことができます。また、その放送はラジオの電源をつけていない状態でも自動で起動するように設定されているため、聞き逃すことがなく、いち早く情報に気づくことができます。
主に役所や避難所で手に入れることができますが、無償配布しているところもあれば、有料で販売している自治体もありますので、購入方法は各自治体へ問い合わせをしてください。
防災ラジオで聞ける各種放送


AM放送(526.5~1606.5kHz) ~全国的な広範囲情報を得られる~
AM放送は配信範囲が全国まで届く広域配信放送です。そのため、人気の芸能人や俳優が出演するトーク番組や、全国的なニュースを配信することがが多いです。災害情報の場合だと、災害の規模や政府の見解、今後の方向性等、全体的な内容が多い為、自分の置かれている状況を客観的に知ることができます。
AM放送は配信範囲が広い反面、ノイズがのりやすく聞き取りにくいのがデメリットになります。今は、ワイドFMというAM放送をクリアな音声で聞く方法もありますので、そちらを活用すると良いでしょう。
FM放送(76.1~94.9MHz) ~県単位の限定的な情報を得られる~
FM放送は主に県単位の限られた範囲に配信する放送になります。特徴としては、地域に即した情報を知ることができるため、避難所への案内や、物資の供給状況、給水車の場所や時間帯、近隣のスーパーの開店状況等、生活に直結するような情報を配信する場合が多いです。一方、AM放送のような全体的な情報は少なめになっております。
短波放送(3,000~30,000kHz) ~海外在住者向けの情報~
短波情報は日本国内でも聞けますが、主に海外向けに発信されています。外国人や海外に住んでいる日本人が日本のニュースや政治経済などを把握するために聞く放送になるため、災害時はあまり必要としないでしょう。
ワイドFM放送(90~94.9MHz) ~AM放送をクリアな音質で~


ワイドFM放送とは、AM放送をFM放送の電波に乗せて放送するものになります。メリットとしては、AM放送をノイズが少ない状態で聞くことができます。災害時には、ラジオ内容の聞き逃しを発生させないよう、クリアな音声で聞くことはとても大事になります。ワイドFM放送をうまく活用して、情報取得をしていきましょう。
地域FM ~市町村単位の限定的な情報を得られる~
地域コミュニティFMとは、通常のFM放送よりもさらに地域を絞って配信するローカルラジオになります。通常のFM放送よりも、さらに地域に即した市町村単位の情報を配信しています。例えば、近くの避難所の状況やスーパーやコンビニの開店情報等、普段耳にする施設の情報を具体的に教えてくれます。一番身近な情報として、今後の避難行動を決める上でとても役立ちます。
災害FM ~災害時のみ立ち上がる地域の災害情報に特化~


災害FMとは、地震などの災害時にだけ、緊急で立ち上がるラジオ局になります。ラジオ内容は、災害に関する情報だけを配信し、災害からの経過時間によって、その時被災者が最も必要な情報を理解して配信します。また、特徴として、被災者の方がパーソナリティ一を務める場合も多く、一般の方が視聴者と同じ目線で話をしてくれるため、とても親近感が湧き、活力をもらえる放送になります。
防災ラジオで災害時に取得できる情報とは


災害発生直後 ~地震情報と避難行動~
地震発生直後は、「地震情報」と「被災者のとるべき行動」を発信しています。例えば、地震の震源地や震度、どの地域まで揺れの影響が発生しているのか。それによって、津波の影響はあるのかどうか、避難所の場所や安否確認の方法を発信しています。これらの情報を駆使して、現状の把握と避難行動をとることができます。
地震発生~3日後 ~地震被害の詳細と避難所の状況~


地震発生直後から3日後までは、主に「地震による二次被害の詳細」と「避難所の状況」を発信しています。例えば、ライフラインの状況や液状化・土砂崩れなどの二次災害の情報を案内しており、また、避難所にいる人数や支援物資の状況などを発信しています。これらの情報を聞くことで、地震で発生した被害や復旧情報を把握することができ、また、避難所にいる人たちがどのような状況で過ごしているかを知ることができます。
地震発生4日~一週間 ~地震被害の復旧状況~
地震発生の4日~1週間では、「地震による被害の復旧情報」が発信されます。例えば、ライフライン復旧案内や、ボランティアによる復興情報、スーパーやコンビニなどの各種営業再開情報があります。復旧が進むとできることが増えていきますので、注意して情報収集をするタイミングです。
地震発生一週間~数か月 ~今後の生活について~
地震発生の1週間~数か月では、「今後の生活についての情報」が多くなります。例えば、被災した場合に必ず必要な罹災証明書の申請案内や、学校の再開情報、仮設住宅や公営住宅の案内等、今後の生活をどのように過ごすかについての情報を案内します。
大地震時にラジオが大活躍?地震別にみるラジオ活用方法とは


阪神淡路大震災 ~ラジオ番組がSNSの代わりに~
阪神淡路大震災では、ラジオの重要性を再確認させる地震でした。この頃には、スマホもSNSもなかったため、情報源はテレビとラジオのみになります。その状況化で、地震によりインフラに大きな被害を受け、テレビもラジオも配信できない状況となっておりました。この時に、被害の中心にいた兵庫県は全国で初めて臨時災害放送局を立ち上げました。
この災害FMで盛んに行われていたことの一つとして、安否確認があります。被災者からの安否情報のはがきをラジオ放送中に読むことで、ラジオを通して、家族や友達の安否確認を行っていました。まさに、今のSNSのような相互方向のやり取りを、この当時はラジオを使って実施していたのです。その影響で、2週間で約6万通のはがきがラジオ局に送られていました。
東日本大震災 ~災害FMの本格的な実用化~
東日本大震災では、阪神淡路大震災で立ち上げた臨時災害放送局の本格的な実用化に伴い、地震からわずか4日で、多くの災害FM放送が立ち上がり、人々に災害情報を配信し続けました。阪神淡路大震災では、わずか1局だったのが、東日本大震災では、被害が広域に及んだこともあり、23局開設されました。
さらに、開設スピードが以前より格段に早く、阪神淡路大震災が本震より29日後だったが、東日本大震災はわずか4日後となり、また、開設期間に関しても、阪神淡路大震災が45日間だったのに対し、東日本大震災は最長で約5年間と長期間にわたって、人々の災害に対する不安を解消し続けました。
東日本大震災では、津波の被害が大きく、停電範囲も期間も長かったため、防災ラジオが情報収集の大きな部分を担っていました。この災害FMの情報は多くの人の役に立ったとされています。
熊本地震 ~車中泊での情報収集に~
熊本地震では、震度7の揺れが2回と震度6の揺れが5回発生していた為、人々は家屋倒壊におびえている状況でした。自宅や避難所がいつ倒壊するかもわからない状況で、車中泊で避難する人が多い傾向にありました。そのため、災害情報をテレビから取得する人は減り、ラジオを活用する人が増えました。
熊本地震が発生した2016年では、すでにSNSが活発に使用される時代でした。ですが、災害情報に関して、今よりもデマや誤情報が多いというデメリットがありました。一方、ラジオに関しては、ラジオ局が情報を精査して配信をするため、SNSよりもラジオ自体の信頼性が際立つような形となりました。
能登半島地震 ~AM放送の重要性を再確認~
能登半島地震では、AM放送の重要性を改めて感じる地震でした。震度7という大きな地震の中で、奥能登と呼ばれる、島の先端の近くに住んでいた方々が、長期の停電に見舞われました。今までの流れであれば、ラジオを使用するところですが、奥能登にあるラジオ基地局や通信インフラが破損した影響で、FM放送や臨時災害放送局を立ち上げることができませんでした。
FM放送ができない代わりに、AM放送が重要な情報源として、奥能登の方々に届けられていました。広範囲で電波をと飛ばせる為、被災地から少し離れた地域から情報を配信していました。近年では、ワイドFM放送があるため、AM放送はいらないのではという声もありましたが、能登半島地震では、その考えを覆す形となり、改めてAM放送の重要性を再認識することとなりました。
南海トラフ地震・首都直下型地震でどのように活躍する?


南海トラフ地震 ~津波被害による停電で防災ラジオ必須~
南海トラフ地震では、ライフラインの断絶が想定されますので、ラジオは必要不可欠な防災グッツになります。また、津波による被害範囲が広い為、状況としては、東日本大震災に近い形となるでしょう。
災害FMはおそらく長期間にわたり、放送が配信されるでしょう。東日本大震災では、最長5年間放送されていました。この放送の中では、被災者が受けた被害を中心に、相談窓口や被災者のケアを中心に発信されるでしょう。被災者がパーソナリティとなる場合もあるため、親近感が湧くはずです。南海トラフ地震ではこのようなラジオの活用方法になるでしょう。
首都直下型地震 ~大規模停電により防災ラジオ必須~
首都直下型地震は、停電、通信インフラの断絶により、テレビやスマホが使用できない状況になることが想定されます。そのため、ラジオの活用は必須のものとなるでしょう。通話やインターネットに関しては、人口が多い場所ほど、過集中による過度なアクセスで回線のパンクが発生しやすいです。そのため、通話回線やインターネット回線も地震発生時にすぐに停止することが想定されます。
首都直下型地震の対象となる、1都3県は、他の県に比べて、地域FMが非常に多い地域になります。そのため、数多くの災害FM放送の立ち上げが想定され、ラジオさえ使用できれば情報に困ることはないはずです。このことから、たとえ外出先であっても防災ラジオを使用できるように、常に持参しておくことをオススメします。
まとめ


今回は、防災ラジオのメリットについて解説しました。停電やインターネットが使用できない災害時では、スマホやテレビを使用することができません。そのため、防災ラジオの所持が必要不可欠になります。AM放送、FM放送、災害FM放送とそれぞれに情報の特徴があり、全てなくてはならない情報源になります。自分の状況に合わせて選局すれば、災害時に情報不足で困ることはないでしょう。ラジオは情報収集の最後の生命線であることを忘れないようにしましょう。











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