「カセットコンロって防災に必要なの?」
「カセットボンベってどれくらい備蓄すれば良いの?」
「ガスが止まったときの対策ってどうすれば良いの?」
大地震の際に、ライフラインの断絶が発生すると、ガスが止まる可能性があります。ガスは私たちの日常の中で重要なエネルギーであり、必要不可欠なものです。カセットコンロやカセットガスを備蓄することによって、ガスが止まった時でも安心して毎日を過ごすことができるでしょう。
この記事では、カセットコンロやカセットガスについて解説します。地震対策で、本当にカセットコンロは必要なのか?カセットガスはどれぐらいの備蓄が必要なのか?選び方や注意点をメーカー比較や口コミをふまえながら説明します。この記事を読み終わった後には、地震対策を前に進めることができるでしょう。
●カセットコンロの重要性について知りたい方
●カセットボンベの備蓄量を知りたい方
●ガスを備蓄することで得られるメリットを知りたい方
●どのカセットコンロが良いか迷っている方
カセットコンロは必要?ライフラインの中でガスの復旧は一番遅い

●地震発生時、ガスが止まると復旧が遅い
●過去の実績から見るガス停止期間!
●ガスが止まったらどうなる?お風呂入れない、料理の調理ができなくなる
地震発生時、ガスが止まると復旧が遅い
大地震発生時に高確率で起きるのが、ライフラインの断絶です。電気・ガス・水道の全てが止まり、生活水準が大幅に激減します。特にガスは、ライフラインの中で一番復旧が遅いこともあり、備蓄をしっかりしなければ、長期間にわたり、不自由な生活をする必要があります。
過去の実績から見るガス停止期間!
2011年発生の東日本大震災では、約40万戸がガスの停止被害に遭っており、完全復旧まで、約2か月を要しました。また、2016年の熊本地震でも約11万戸被害で、完全復旧に約1か月の期間を要する為、カセットガスの備蓄は、長期間を想定のうえ、備蓄する方が良いでしょう。
ガスが止まったらどうなる?お風呂入れない、料理の調理ができなくなる
ガスが止まってしまった場合、どのような状況が起こるでしょうか?まず一番困るのは、お風呂です。温かいお風呂に入るためには、ガスは必要不可欠になりますので、供給が止まったときはお風呂を諦める場合が多いです。次に食事の調理ができなくなります。焼く、煮る、蒸す等、ガスがないとできないのです。このような状況を避ける為、電気やガスの備蓄が必要になってきます。
災害時に役立つカセットコンロ!食事の調理から煮沸消毒まで

●温かい食事で身も心も温まる
●お湯に浸したタオルで、体の汚れを拭き取り清潔に
●煮沸消毒で赤ちゃんの哺乳瓶も安心して使える
温かい食事で身も心も温まる
カセットコンロがあると、温かい食事をとることができます。お湯を沸かすことができますので、レトルト食品を湯銭したり、アルファ化米の作成が可能です。災害時は、冷えた食事ばかりを摂取しがちになります。温かい食事があると、体調にもよく、心の安定にもつながります。
お湯に浸したタオルで、体の汚れを拭き取り清潔に
ガスが止まるとお風呂に入れないですが、タオルで体をふくことはできます。温かいお湯に浸したタオルで体全体を拭くことで、災害時でも清潔な体を保つことが可能です。冷たい水でも同じことはできますが、体温を下げる要因となりますので、体調を崩す原因となります。温かいタオルの方が、殺菌作用もあり、心の安定にもつながります。
煮沸消毒で赤ちゃんの哺乳瓶も安心して使える
赤ちゃんがいるご家庭では、哺乳瓶でミルクをあげる方も多いと思いますが、ガスが止まると煮沸消毒ができなくなります。そのため、哺乳瓶を使うことができなくなり、母乳でミルクを飲ませる必要があります。被災した極限状態の中では、お母さんのメンタルや疲れにより、母乳が出ない可能性もあるため、必ずカセットコンロの備蓄を行いましょう。
カセットガスの備蓄量とは?大人2人で1週間に約6本

カセットガスの備蓄量とは
カセットガスの備蓄量は、大人2人で1週間に約6本になります。これは、カセットガスのトップメーカーの岩谷産業が算出した災害時のカセットガスの消費量です。あくまで目安となりますので、カセットコンロの機種やボンベのメーカーによって、消費量は変わります。

出典:岩谷産業株式会社
気温によっても、ボンベの消費量は変わります。気温が低い季節や地域ですと、消費量が増えますので、ご自身の地域に合わせた備蓄量を準備してください。
カセットコンロの選び方!ポイントは高さと防風性能

●本体の高さを確認する
●安全性能を確認する
●防風性能を確認する
●キャリングケースが付属されているか
本体の高さを確認する
カセットコンロの高さの確認が必要です。低い方が、鍋の中身を座った状態で確認することができます。立ち上がる必要がありませんので、楽な姿勢で具材を取り分けることができるのです。
安全性能を確認する
カセットボンベの事故が絶えない中、安全性能はカセットコンロを選ぶうえで、重要な部分になります。カセットボンベが高温になると自動的に外れる「圧力感知安全装置」や、鍋底の異常な加熱を検知してガスを自動遮断する「加熱防止装置」等が搭載されているのか確認が必要です。これらの機能があることで、カセットコンロを安全に使用することができます。
防風性能を確認する
避難生活の中で、カセットコンロを屋外で使用しなければならない場合がございます。普通のカセットコンロでは、コンロ部分がむき出しとなっており、風の影響を直接受けてしまいます。防風仕様であれば、コンロ部分に風が直接当たらないように、カバーがついているものもありますので、選ぶ際は、確認が必要です。
キャリングケースが付属されているか
カセットコンロを避難所や屋外に持っていく場合、キャリングケースがあれば便利です。カセットコンロは意外と大きくて重い為、防災バックに入れて持ち歩くには不便です。機種によっては、キャリングケースがセットで付属しているものもあるため、購入の際は確認をしてみましょう。
カセットコンロの注意点!爆発を引き起こすダメな使い方とは

●カセットコンロの2台使いは禁止
●IH調理器の上でカセットコンロを使用しない
カセットコンロの2台使いは禁止
ある高校の文化祭で発生した事件です。カセットコンロ2台の上にまたがるように鉄板を配置して、焼きそばを調理していました。鉄板とカセットボンベの距離が近く、カセットボンベが過熱されてしまい破裂。近くにいた生徒15名が負傷してしまいました。そのうち、2名が重症、4名が中等症と診断される大事件となっています。カセットコンロの2台使いは必ずしないように注意しましょう。
IH調理器の上でカセットコンロを使用しない
IH調理器の上でカセットコンロを使用する事例がありました。何かの拍子にIH調理器のスイッチが入り、カセットボンベが過熱されてしまい破裂。近くにいた大人2名が負傷してしまいました。IH調理器の上で調理することは危険なので、絶対に行わないようにしなければなりません。
カセットコンロ・カセットガスのメーカー比較

| 岩谷産業 | 岩谷産業 | 岩谷産業 | 岩谷産業 | |
| 写真 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| サイズ | 335×275×84mm | 334×274×89mm | 337×300×94mm | 341×283×129mm |
| 最大発熱量 | 3.4kw | 2.9kw | 4.1kw | 3.3kw |
| 最大燃焼時間 | 68分 | 72分 | 55分 | 75分 |
| ヒートパネル | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 圧力感知安全装置 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
| マグネット着脱式 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
| キャリングケース | × | × | 〇 | 〇 |
| アイリスオーヤマ | BRUNO | ティーティーエス | キャプテンスタッグ | |
| 写真 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| サイズ | 330×274×86mm | 323×262×86mm | 323×262×860mm | 274×188×110mm |
| 最大発熱量 | 3.5kw | 3.5kw | 3.5kw | 2.2kw |
| 最大燃焼時間 | 60分 | 記載なし | 60分 | 90分 |
| ヒートパネル | 〇 | × | 〇 | × |
| 圧力感知安全装置 | 〇 | × | × | 〇 |
| マグネット着脱式 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
| キャリングケース | × | × | × | 〇 |
カセットガス・カセットコンロの口コミ

良い口コミ

岩谷産業のカセットコンロを購入しました。五徳の高さがとても低くて、鍋をのぞき込まなくても中身が全て見える為、中の具材を簡単に取り出すことができます。子供の目線でも見えるのが良いです。ボンベ部分にヒートパネルがついているので、効率良く長時間使用することができます。

岩谷産業の屋外で使えるカセットコンロを購入しました。バーナー部分の周りにガードがあり、風の強い屋外でも火が消えることなく、使用することができます。火のパワーも風に負けないように普通のカセットコンロより強いので、調理スピードも早く対応できます。キャリングケース付きのコンパクト設計なので、簡単に持ち運びができるのがうれしいです。キャンプや防犯用として、使用していきます。
悪い口コミ

ネットでカセットコンロを購入しました。いざ自宅で使用してみると、火力が非常に弱い為、調理に時間がかかってしまいます。また、鍋の汁がふきこぼれてバーナーや五徳のあたりが濡れてしまった際、狭い場所の拭き取りが難しいです。

カセットコンロを購入したのですが、火力調整のつまみがとても固く使いにくいです。ボンベの装着もかなり力が必要で、使用するたびにこんなストレスがかかるのであれば、使用を控えたいと思いました。防災用にと考えておりましたが、形もいびつで持ち運びしにくい為、違う製品の購入を検討します。
カセットコンロ以外の防災グッズとは

●【命の源】非常食・水
●【暗闇の恐怖から解放】明かり・懐中電灯
●【衛生と尊厳を守る】携帯トイレ
●【孤独を防ぐ情報網】防災ラジオ
●【エネルギー源の確保】乾電池
●【全てを運ぶための】防災かばん
防災グッズの必要性を理解したところで、次に具体的に何を揃えるべきかを見ていきましょう。ここでは、絶対に欠かせない7つのアイテムを、それぞれの必要性や使用シーン、備蓄の目安と共に解説します。
【命の源】非常食・水

非常食や水は人間の命を守るために欠かせない防災グッズになります。被災時には状況が刻一刻と変化し、その都度冷静な判断が求められます。しかし、食事や水分補給を怠ると、判断力が低下し、誤った行動につながる恐れがあります。そのため、必ず事前に備えておく必要があります。
非常食は1日当たり約2000kcal、水は1日あたり約3Lが必要です。最低でも3日分、できれば7日分を準備しておくことが望ましいです。
【暗闇の恐怖から解放】明かり・懐中電灯

大地震が発生すると、停電になることが少なくありません。そのような時にまず優先すべきことは、明かりを確保することです。家具やガラスが破損している状況で暗闇のまま行動すれば、行動範囲が制限されるだけでなく、ケガを負う危険性も高まります。
さらに、明かりをともすことは安心感をもたらし、心の安定にもつながります。特に家族と一緒に暮らしている場合は、互いの顔が見えることで、より大きな安心感を得られるでしょう。
【衛生と尊厳を守る】携帯トイレ

意外と見落としがちなのがトイレの問題です。地震によって断水が起こると、排泄物を流せなくなり、衛生環境が悪化してしまいます。
人は1日に平均3~5回ほどトイレを利用します。つまり、4人家族であれば1日で約20回分となります。そのため、必要な回数分の携帯トイレを備蓄しておくことを強くおすすめします。
【孤独を防ぐ情報網】防災ラジオ

防災ラジオは、災害時の情報収集に欠かせない防災グッズです。
一見「スマホがあれば十分」と思われがちですが、地震発生直後は通信の混雑や電波の乱れによって、スマホの回線が極端に遅くなり、連絡が取れなかったり防災情報を入手できなかったりすることがあります。
その点、防災ラジオはスマホとは異なる電波を利用するため、通信障害の影響を受けにくく、確実に情報を得ることができます。さらに、乾電池や手回し充電に対応している機種も多いため、停電時でも活躍してくれる心強いアイテムです。
【エネルギー源の確保】乾電池

停電時には電気が使えなくなるため、乾電池が貴重なエネルギー源となります。例えば、スマホの充電が切れてしまった場合、乾電池式のスマホ充電器を使用することによって、充電を回復させることができます。
また、扇風機やヒーターなどの家電製品も、電気がなければ動きませんが、乾電池を利用できるタイプであれば体温調節に役立ちます。このように、乾電池は停電時に生活を支えてくれる心強いアイテムなのです。
【全てを運ぶための】防災かばん

防災かばんとは、防災グッズをひとつにまとめて収納したものです。これを準備しておけば、避難時に迷わず手に取り、そのまま外へ持ち出すことができます。
また、在宅避難の場合でも、防災グッズの保管場所に迷うことなく、すぐに取り出して使えるのが大きな利点です。さらに、防災かばんの中身は定期的に点検し、内容がひと目でわかるように整理し、少し余裕を持たせて保管することが大切です。
まとめ

今回はカセットコンロについて解説しました。ライフラインの中で、復旧に一番時間がかかるのが、ガスです。電気や水道の復旧が優先され、ガスの復旧は1か月以上かかる場合も珍しくありません。ガスがなければ、お風呂や温かい食事、殺菌や煮沸消毒などができなくなり、生活の品質を著しく落としてしまいます。このような状況を避けるため、カセットコンロ及び、カセットガスの備蓄は必要になるのです。










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